フィギュア

「呼吸と同じぐらい…」宇野昌磨の魅惑的な演技に海外メディアは称賛! 9年前の振る舞いに再脚光!「日本フィギュアの未来は明るい」

THE DIGEST編集部

2023.11.27

NHK杯2位の宇野。FSの演技に海外から賛辞が上がった。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 会場を支配した世界王者の演技に、ため息が漏れた。

 11月25日、フィギュアスケートのグランプリシリーズ第6戦日本大会(NHK杯)の男子フリーが行なわれ、前日のショートで2位発進だった宇野昌磨は186.35点でフリートップに立ったが、鍵山優真に合計でわずか1.84点足らず、惜しくも優勝を逃し2位に終わった。
【PHOTO】"世界王者"宇野昌磨の渾身演技を激写!!

 表彰台の真ん中は20歳の大学生に譲ったが、世界王者が醸し出した4分間の雰囲気に会場はのみ込まれた。
 
 冒頭の4回転ループ、4回転フリップをそれぞれ着氷。3つ目はトリプルアクセルから連続アクセルの予定だったが堪えるように降りて単発に。後半も4回転ジャンプが2回転になるミスがあったが、王者は冷静にリカバリーを意識。終盤のジャンプ構成を4回転+2回転の連続トウループに急きょ変更する見事な対応力で、この難局を乗り切った。

 ゆったりとした音楽に、今季からテーマに置いている「表現力」を発揮。振り付けを手掛けるステファン・ランビエールコーチも唸るほど、指先まで行き届いた表現は際立っていた。

 結果的に4回転ジャンプで、すべて1/4回転不足を取られるジャッジに泣き、得点は伸び悩んだが、演技直後は観衆から割れんばかりの拍手が起きた。無論、その内容には海外からも称賛の声が上がっている。

 海外のあらゆるフィギュアスケート情報を配信している専門メディア『Inside Skating』は男子フリー終了後、公式X(旧ツイッター)を更新。「ショウマ・ウノのフリープログラムは静寂であり、美しく、本来スケートの本質に通ずる真髄である。一つひとつの技を完成させ、その技と一体化するまでの時間は、ただただ魅惑的だ」と綴り、宇野のプログラムを高く評した。
 
 さらに、「このプログラムは、呼吸するのと同じぐらい簡単で、美しく、癒される。忠実で、誠実な友のようだ」と表現するほど絶賛。虜になったことを報告している。

 ハイレベルな戦いから一夜明け、同メディアは再びXを更新。2014年にブルガリアで開催された世界ジュニア選手権で取材したマル秘写真を共有したうえで、当時の振る舞いを回顧。16歳の高校生が、いまや日本だけでなく、世界のフィギュア界を牽引する存在に成長した姿に目を細めている。

「2014年、ソフィアで開催された世界ジュニアでショウマ・ウノを見たとき、私たちは『日本のフィギュアスケート界の未来は明るい。大丈夫だ』と記事にした。この旅は、ショウマにとって、どんな旅だったのだろう。そして大阪での、あのフリースケーティング。彼の素晴らしい作品だ」

構成●THE DIGEST編集部

【画像】海外メディアも熱視線!宇野昌磨の貴重な9年前の姿
NEXT
PAGE
【画像】海外メディアも熱視線!宇野昌磨の貴重な9年前の姿