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「日本中が騒然!」日大アメフト部の廃部決定に海外メディアも反応! 薬物使用に関する日本と欧米の”見解の隔たり”を指摘

THE DIGEST編集部

2023.11.29

違法薬物事件を起こした日大アメフト部の廃部が決まった。写真はイメージ。(C)Getty Images

違法薬物事件を起こした日大アメフト部の廃部が決まった。写真はイメージ。(C)Getty Images

 長く日本のアメフト界を牽引した「フェニックス」の輝かしい歴史が、前代未聞の不祥事によってピリオドが打たれた。

 11月29日、日本大学アメリカンフットボール部の違法薬物事件で、日大が同部を廃部にする方針を固めたことが明らかになった。

 アメフト部寮内で違法薬物を所持したとして、8月5日に部員ひとりが逮捕。その後も2人が違法薬物事件で逮捕されていた。事態を重く見た日大は9月1日付でアメフト部の無期限活動停止の処分を下し、同部が所属する関東学生アメリカンフットボール連盟も今月8日に今季の出場資格停止を決めた。

 1940年の創部以来、”史上最悪”と言っても過言ではない最大の不祥事。リーグ戦で35回の優勝。大学日本一を決める甲子園ボウルを21度制した名門で、不死鳥(フェニックス)の愛称で長年ファンに親しまれた日大を代表する看板スポーツの残念な結末は海外メディアも関心を寄せている。

 香港の英字メディア『South China MorningPost』は「日大の薬物疑惑で日本中が騒然! 薬物使用者に対する日本社会の強硬論が根強い」と題した刺激的な見出しで日大アメフト部廃部のニュースを配信。「微量の大麻と覚醒剤が検出され、日本大学の最高幹部が辞任し、83年の歴史を持つアメフト部が解散した」と報じ、異例な注目をしている。
 
 同メディアは、麻薬や覚醒剤など日本における違法薬物に対する強硬な姿勢と、欧米における娯楽用麻薬に対する対応を「ソフトだ」と比較したうえで、日本の薬物事件に対する厳格な対応を紹介。「名門大学の学生寮の部屋から微量の麻薬が発見され、トップが辞任する事態にまで発展した騒動は、日本社会における麻薬に対する反発の強さ、さらに『麻薬恐怖症』とも言える違法薬物を絶対に許してはならない世相を反映している」と記している。

 そして今回の騒動は、「薬物に関する日本と欧米の見解の隔たりを浮き彫りにしている」とも論じている。

 日本での報道を一部引用しながら同メディアは、「日本大学が失われた信用を回復し、正常な状態を取り戻すのに残された時間は多くない。(アメフト部を含め)多くのスポーツ部員が卒業後の就職活動のため、部の卒業生のネットワークを頼りにしていたことから、この事件に関係した学生たちには多大な影響を与えることは避けられない状況だ」と鋭く指摘する。

 その理由について同メディアは、「誰も薬物スキャンダルで、個人や大学の名を汚したくないからだ」と断言。加えて学生の逮捕から始まり、部の無期限活動停止処分。処分解除後も学生寮の閉鎖、再び部の無期限活動停止に至るまで、大学側の釈然としない対応にも疑問を呈した。

 近年の学生スポーツ界では、大きな波紋を呼んだ日大アメフト部の薬物問題。名門の廃部は海外メディアにも報じられるほど、事態の深刻さを増している。

構成●THE DIGEST編集部

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