バレーボール

なぜ古賀紗理那は第4セット以降ベンチだったのか? 「コンディションは全然悪くない」主将を“重要局面”で外した理由【2023名場面・珍場面】

THE DIGEST編集部

2023.12.31

第3セットまでに18得点をあげていた古賀だが、4セット目以降はベンチに下がった。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 2023年のスポーツ界で印象的な出来事を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回は、来年のパリ五輪出場権を懸けた女子バレーボール「ワールドカップ」のワンシーンを取り上げる。

 勝てばパリ五輪切符を掴む大一番のブラジル戦。セットカウント1-2と崖っぷちの日本は第4セット、なんと開幕からスタメンで起用され続けた主将の古賀紗理那を初めてベンチに下げる賭けに出た。だがフルセットの末、最後はブラジルに力負けし、五輪切符を逃した日本女子。試合後、チームの精神的主将が眞鍋采配について口を開いた。

記事初掲載:2023年9月25日

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 パリ五輪切符が懸かった"大一番"で眞鍋政義監督が驚きの采配を振るった。

 9月24日、『ワールドカップ』女子大会で日本は最終ブラジル戦に臨んだ。強豪を相手にフルセットと善戦したものの、最後は力負け。5勝2敗で3位に終わり、惜しくも五輪出場権を決め切れなかった。

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 勝てば五輪行きが決まる正念場で、眞鍋監督は勝負に出た。セットカウント1-2と後が無くなった第4セット、なんと開幕からスタメン起用してきた主将の古賀紗理那を初めてベンチに下げたのだ。第3セット終了時で両チーム最多18得点を挙げていただけに、すぐに戻るのかと思われたが、結局コートに戻らずに終わった。
 
 試合後の会見で「最後コートに立っていなかったのは戦術的なものだったのか? コンディションが悪くて出られない状況だったのか?」と記者に直接問われると、古賀本人は「コンディションは全然悪くないです。監督に聞いてください」ときっぱり言い切った。

 一方、真鍋監督は「試合中にリアルタイムで数値(データ)が入ってくるんですが、決定率、効果率、サーブレシーブの返球率を見ながら交代しています」と選手起用について説明したうえで、「(古賀は)スパイク決定率もかなり下がってきたので交代しました」と回答した。

構成●THE DIGEST編集部

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