２月25日、パリ五輪選考レースとなるMGC（マラソングランドチャンピオンシップ）ファイナルチャレンジの１つ、大阪マラソン（大阪府庁前～大阪城公園前）が開催され、平林清澄（國學院大）が２時間６分18秒で優勝を果たした。初マラソン最高記録、日本学生記録を大幅に更新した。

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　寒空の下、午前９時15分に号砲が鳴り響き、一斉にランナーが駆け出した。25キロ以降、先頭集団のペースが落ちると、既に五輪日本代表に内定している小山直城（Honda）が海外勢の前に立ち、引っ張った。

　集団のなかで体力を温存していた平林は、30キロ過ぎの急な上り坂を利用し、トップに躍り出た。彼のペースアップに付いてきたのはスティーブン・キッサ（ウガンダ）ただ一人だ。終盤は苦しい表情を見せる場面もあったが、ラスト１キロでキッサを突き放すと、そのまま逃げ切った。

　キッサは平林から４秒遅れてゴール。２時間６分33秒の３位で小山、吉田祐也（GMO）が４位、土井大輔（黒崎播磨）が５位と続いた。なお、いずれも日本陸連の設定記録（２時間５分50秒）を突破せず、パリ五輪最後の１枠に名乗りを上げる者はいなかった。
  　初めての42.195キロで好タイムを叩き出した21歳のランナーは、「予想していたよりも行けるなと思いました」とレース後に笑顔を見せた。終盤キッサが付いてきたことは、「怖くて仕方なかったです。もう気にしては駄目だと思っていたので、自分が行けるところで、自分でおしていこうと思って行きました」と振り返った。

　まさかの結果に「率直に嬉しいです。勝負に徹したなかで、タイムがついてきて良かったなと思います」と喜びを語るも、「ここが自分の最高地点ではないと思っているので、さらに練習を積んで、精進していきたい」と気を引き締め直した。

　ファイナルチャレンジの最終戦は来週開催される『東京マラソン』だ。設定記録を突破した記録最上位選手が最後の切符を手にするが、ここまでゼロ。設定記録突破者がいなければ、MGC３位の大迫傑（Nike）が内定する。

構成●THE DIGEST編集部

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