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「世界で十分に戦える力はある」BMXフリースタイル・パーク種目のパイオニア的存在、米田大輔ダニエルも大絶賛!パリ五輪出場が期待される若手3選手を紹介!

THE DIGEST編集部

2024.02.26

2020年東京五輪では、BMXフリースタイル種目の解説を務めた米田氏。 写真●柳下大護(THE DIGEST)

 5年ぶりの日本での開催(神奈川県藤沢市・江の島)となった国際自転車競技連合(UCI)公認のBMXフリースタイルのワールドカップ(W杯)が2月25日に閉幕し、パーク種目の男子は中村輪夢(世界ランク3位)が4位、同じく溝垣丈司(同23位)が12位となり、女子では内藤寧々(同17位)が7位となった。パリ五輪前、最後の国際大会である同大会のパーク種目では、惜しくも日本人選手の表彰台入りが叶わなかった。
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 同大会にも出場している中村、溝垣、内藤は、パリ五輪予選シリーズである5月の中国・上海での試合と6月のハンガリー・ブダペストでの試合に出場権を持つ、派遣選手に選ばれている。

 そんな7月のパリ五輪にも出場が期待される中村、溝垣、内藤の日本人3選手について、プロBMXライダーであり、東京五輪やXゲームズのテレビ中継の解説を務め、BMXフリースタイルパークのシーンを引っ張ってきたパイオニアでもある、米田大輔ダニエル氏に話を聞いた。
 男子パークで惜しくも表彰台入りを逃した中村について、米田氏は「いまリム(中村)は、世界最高峰のレベルに居ると思っていて、今回もしっかり乗れていたと思う」と高く評価したが、同大会については「本当に天気が悪くて、雨で練習時間がほぼ無かった。それでも、ぶっつけで行かなきゃいけないぐらいのちょっとハードな環境だった」と振り返り、そのため「彼が本当に自分の力を出し切れていたかって言われたら分からない…」と話した。

 同じく中村の同大会のプレーについて「魅せてくる技の難易度やクオリティはさすがで、練習時間が無くてもあそこまで仕上げられるのはやっぱり強いと思う」と高く評価した。また続けて中村について「高さも凄いし、誰もやらないラインを走ったり、あと毎大会、必ずニュートリックを入れてきたりするんですよね」と話し、得意なトリックで挑む選手が多いなか、中村に関しては「必ず新しいこととか、ジャッジを驚かすようなことをしっかり狙って、やりに来てるってところも、他のライダーと違うし、かっこいいと思う」と常にアップデートし、進化する中村のライディングを重ねて高く評価した。

 同じく男子パークで12位の溝垣について、同氏は「予選の後に準決勝、決勝って本当はある予定が雨で無くなっちゃったのに、そんな状況でも世界トップ12まで来れてるので、それだけでも、もの凄いところにいると思う」と結果の数字以上に高いレベルであることを話した。さらに「世界で十分に戦える力はある」と評価した上で、「あとはもうちょっと3D技を入れたりとか、トランスファー(セクションからセクションへ飛び移る行為)しながら回って、何かするとか、今大会のトップの3人がやってるような技も組み込んでいけたら、かなり(上位は)上がると思う」と今後の課題についても話した。

 また、溝垣が世界から注目されている理由について同氏は「ジョージ(溝垣)がBMX始めたときから見てるんですけど、本当に唯一無二で、天才的なルーティーンの組み方だったり、バイクコントロールとかが、誰も真似できない領域まで来ていたりして、めちゃくちゃかっこいいんだよね」と大絶賛し、さらに「サーフィンでも、スケートボードでも、スノーボードでも、スタイルのあるライダーって玄人じゃないと分からない良さかもしれないけど、ジョージ(溝垣)のかっこよさは、初めて見た人でも『何かカッケー!』ってなってしまう、人の心に刺さる魅力を持っている」と話した。

 そして、具体的な評価の部分について、はじめは同大会で優勝を勝ち取ったアンソニー・ジャンジャン(フランス)や2位のローガン・マーティン(オーストラリア)を引き合いに出し、「トップ3に入っている選手は、例えば回転系だったり、回転しながら回す系とか、3D系のトリックが多いんだけど、ジョージ(溝垣)は、それよりも高さとかひねりとか、1回転だけど、かなりこだわっててすごい刺さってるとか、スタイルで勝負して評価されるっていうのを証明したパイオニアかもしれない」と話し、続けて「例えば、ハンドルやフレームを何回転、回したかとか、フリップが高いとか、そういうトリックや技に走るのではなくて、BMXの本質的で、クラシックな要素とかも入れつつ、それでいて結果を残している面白いやつだから、世界からも注目されている」と、スキルだけでなく、溝垣が持つ唯一無二のスタイルを評価した。
 
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日本のジュニアのレベルは、もはや「世界で一番レベルが高い」