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ロシアで“鉄のオンナ戦争”が勃発!「コーチが薬を与えた」ワリエワ騒動で大問題発言のタラソワにトゥトベリーゼが怒り心頭!

THE DIGEST編集部

2024.03.15

謝罪を求めるトゥトベリーゼ氏(左)に対してタラソワ氏(右)は「証拠が出れば喜んで」と反論。瞬く間に一大騒動に発展した。(C)Getty Images

 ロシア・フィギュアスケート界が誇るふたりの名伯楽の間に戦争が勃発か。

 事の発端は、カミラ・ワリエワのドーピング問題に関する軽率な発言だった。1月にスポーツ仲裁裁判所(CAS)から4年間の資格停止処分を受け、北京五輪団体におけるロシアオリンピック委員会(ROC)の金メダル剝奪も決定。ROCがこれに対して提訴に踏み切る構えを見せるなど、依然として先行きは混沌としている。
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 そんななか、ロシアテレビ局のインタビューに応じたのが、名コーチとして数多の才能を育てたタチアナ・タラソワ氏だ。77歳の御意見番は「誰が薬を渡したのか?」について意見を求められると、次のように答えたのだ。

「カミラは本当に知らなかったんだと思う。いい? これは誰もが入手できる物質ではないのよ。どんな選手でもドクターの手から錠剤を飲むなんて考えられない。錠剤を与えられるのはコーチだけで、それ以外はありえないのよ。子どもたちならなおさらね。コーチがいなければ何もできない」

 ドーピング事件の背後に、あたかもコーチ陣がいるかのような発言をしたのだ。つまりはワリエワのコーチである、エテリ・トゥトベリーゼ氏の関与を示唆したのである。

 歯に衣着せぬ大胆発言が物議を醸すタラソワ氏だが、今回はさすがに言い過ぎてしまったか。爆弾発言が話題を集めると、世界アンチドーピング機構(WADA)のオリビエ・ニグリCEOが声明を発表し、トゥトベリーゼ氏がワリエワ問題に関わった証拠はないと断言。そして時を同じくして、激怒したトゥトベリーゼ氏がSNS上で痛烈なメッセージを掲載した。

「私は泥にまみれて汚されたくないから無視しようと思った。でも、明らかに意図的な誹謗中傷であり、酷い言いがかりだ。許容できる境界線を完全に超えてしまった。なんでも年齢のせいにしてはいけない。タチアナ・アナトリエブナさん、今度こそ公式な謝罪を要求します」
 
 ロシア・メディア『Sport24』は二大巨頭がかならずしも良好な関係を築いてきたわけではないと指摘する。かつてトゥトベリーゼ氏が現役時代だった頃に短期間ながらタラソワ氏に師事したが、喧嘩別れした過去を紹介。さらに、アリーナ・ザギトワが一時引退を宣言した際にもタラソワ氏はトゥトベリーゼ氏の指導体制に猛批判を展開し、確執が一気に深まったという。

 その後雪解けを迎えて最近はリンクで話し込む様子なども見られたが、同メディアは「どちらも確固たる哲学を持つ者同士で相いれない。今回の一件でそれがまた表面化した」と論じる。

 トゥトベリーゼ氏の投稿を受けて、タラソワ氏は『タス通信』で反論。「真相を明らかにする証拠が提出されるならば喜んで謝罪する」と強気の姿勢を崩さない一方で、「正直なところ、エテリのコメントに対する議論にはうんざりしている。これ以上コメントしたくない」と本音も吐露している。

『Sport24』は「SNS上ではファンによる意見交換が活発だが、完全に賛否が分かれている状況だ」と報じている。はたして今後、ふたりの鉄のオンナが繰り広げるバトルはどんな展開を見せるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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