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バレーボール

モンツァ高橋藍が昨季リーグ王者を蹴散らしスクデットに王手!! 日本人19シーズンぶりの決勝進出の快挙!

THE DIGEST編集部

2024.04.16

高橋(前列左から3人目)はチームメイトと一緒に初の決勝進出を喜んだ。(C) Lega Pallavolo Serie A

高橋(前列左から3人目)はチームメイトと一緒に初の決勝進出を喜んだ。(C) Lega Pallavolo Serie A

 現地時間4月14日、バレーボールのイタリアリーグ・スーペルレーガで2023-24シーズン・プレーオフ準決勝の第5戦が行なわれた。男子日本代表の高橋藍が所属するレギュラーシーズン5位のミント ヴェロ バレー・モンツァは、同首位イタス・トレンティーノとアウェーで対戦。セットカウント3-2(25-18、25-22、23-25、24-26、17-15)で激闘を制し、クラブが2010年に現在の経営母体となってから初の決勝進出を果たした。
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 モンツァは、高橋の対角を務めるアウトサイドヒッター(OH)のカナダ代表スティーブン・マーが、初戦前日の練習中に打球を顔に受けて脳震盪と診断され初戦、2戦目を欠場。その2試合は連敗を喫して窮地に直面するも、マーの復帰により勢いを取り戻したチームは連勝で星を五分に戻し、この最終戦へ望みをつないだ。

 試合は昨季のリーグ王者を圧倒して2セットを先取したモンツァが、3セット目も終盤までリード。そのまま逃げ切るかと思われたが、欧州大会最高位のチャンピオンズリーグで決勝進出を果たしている猛者トレンティーノが、そこから奮起。2セットを奪取されて、勝負はフルセットに突入した。

 最終セットでモンツァは僅差のリードで迎えた中盤、トレンティーノのイタリア代表OHダニエレ・ラヴィアのエースを2本浴びて一歩後退。固い守備で持ち込んだラリーを続けざまに制すなどして再び前進するも、やはり一筋縄ではいかない王者は握られたマッチポイント2回を阻止して15-15とする。

 勝敗を分ける緊迫した場面に幕を引いたのは、背番号12をつける日本人アタッカーの勇猛果敢なパフォーマンスだった。レフト弾で再びマッチポイントを引き寄せると、最後は高橋が体勢を崩しながらクロス方向へ渾身の一打。これが決勝点となり、モンツァが怒涛の逆転3連勝でリーグ連覇を目指したトレンティーノを撃破。ファイナルの切符を掴み取った。
 
 高橋は19得点(アタックのみ)を記録するなど攻守で勝利に大きく貢献し、大舞台で第3戦に続く2回目のMVPを獲得した。なお、日本人選手が決勝の舞台に立つのは、2004-05シーズンの加藤陽一(ウンブリア・バレー)以来、19シーズンぶり。主力メンバーとしてシーズンを通して活躍を続け、スクデット(リーグ優勝)獲りに挑むのは同リーグに籍を置いた歴代日本人選手のなかで初の快挙となる。

 10年に『アシステル バレー・ミラノ』から経営権の譲渡を受けて船出したモンツァ。その前身クラブがトップリーグ初昇格で決勝進出を果たしたのは、高橋がこの世に生を受けた01年とあって、古参のサポーターたちは感慨もひとしおだ。

 コッパ・イタリアと欧州大会チャレンジカップの2大会を準優勝で終えたモンツァは、今季3回目の決勝で石川祐希が所属するアリアンツ・ミラノを準決勝で下したシル スーサ ヴィム・ペルージャと優勝を争う。

 はたして、高橋が所属するモンツァはこの勢いで頂点まで駆け上がるのか。3勝先勝(5試合制)の頂上決戦は、日本時間4月19日にペルージャのホームで火ぶたを切る。

構成●THE DIGEST編集部

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