卓球の「ITTF男女ワールドカップ」が香港・マカオで4月15日に開幕し、男子では日本のエースである張本智和が3人一組で行なわれる第1ステージを突破したものの、ルールの運用をめぐって混乱が起きる事態となった。卓球王国・中国のメディアもこの一件を問題視。主催する国際卓球連盟を痛烈に批判している。
17日、グループリーグの最終戦に臨んだ張本はオーストリアのジョナタン・グロートと対戦。第1ゲームを7-11、第2ゲームを6-11で連取されてしまった張本だが、ここから猛烈な巻き返し。第3ゲームを11-6で取り返すと、第4ゲームを11-5で奪い、2-2のドローに持ち込んだ。
【PHOTO】パリ五輪の団体戦切符を確定!! 早田ひな、伊藤美誠、平野美宇、張本美和...女子卓球界が誇る“異次元の天才”たちを一挙にチェック! 今大会、グループリーグの第1ステージは、1試合4ゲームマッチ(結果は4-0、3-1、2-2のいずれかになる)の総当たり戦で、獲得ゲーム数の多い選手が1位通過で第2ステージ進出となる。張本とグロートは、ともに同組のガチーナ(クロアチア)に3-1で勝っており、獲得ゲーム数では5ゲームで並んだ。すると、直接対決でのスコアでは張本が35-33で上回ったものの、大会主催者のITTFはグループ内での得点率(得点数÷失点数)を優先し、グロートの1位抜けを知らせた。
試合終了直後は喜びを露わにしていた張本だったが、コーチから敗退の知らせを受け愕然。ベンチでは落胆する様子が窺えた。しかし、事態は一変。ITTFのルール解釈が間違っており、獲得ゲーム数が同じ場合は、当該選手同士の直接対決の成績が優先されるルールであることが判明。張本の第2ステージ進出が確定した。
ホッと胸を撫で下ろした張本は、自身のインスタグラムのストーリーでこの時の心境を告白。「試合前から直接対決の結果だと知ってたので4ゲーム目は11-6で勝たなきゃいけない!って思ったのは初めてでした。10-4であんなに緊張したのは初めてです。明日からやっと通常ルール、頑張ります!」と綴っており、やはり試合終了直後から勝利を確信していたようだった。
一方、憤懣やるかたないのは第1ステージ敗退となったグロートだ。もちろん、ルールを把握していた彼も、最初は敗退を覚悟していたようだが、ITTF公式がグロートの勝ち抜けを示し、さらには次戦に向けたインタビューまで受けたため、完全に第2ステージ進出を信じてしまったようだ。ぬか喜びさせられた心境をグロートはインスタグラムで次のように綴った。
「最初にトーナメントから出たと思った。それから公式ITTFの結果をチェックしたところ、私がグループに勝ったことを示した。そして、ITTFメディアから、グループで勝てた要因と残りのトーナメントへの期待を聞かれる。だから、グループに勝ったというのは本当だろうと思った。それから1時30分後にITTFが公式結果を変え、私はグループの2番目...... 私のメンタルヘルスを殺してくれてありがとう、ITTF」
この一連の出来事を中国メディアの『捜狐』も「単純明快であるはずの昇格ルールがITTFによってめちゃくちゃになってしまった。選手やメディアだけでなく、大会主催者さえ理解していなかったのだ」と糾弾。ITTFを「本当に底辺レベルの団体だ」と厳しく非難している。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】張本が劇的な勝利と思いきや… ベンチで落ち込む様子も
17日、グループリーグの最終戦に臨んだ張本はオーストリアのジョナタン・グロートと対戦。第1ゲームを7-11、第2ゲームを6-11で連取されてしまった張本だが、ここから猛烈な巻き返し。第3ゲームを11-6で取り返すと、第4ゲームを11-5で奪い、2-2のドローに持ち込んだ。
【PHOTO】パリ五輪の団体戦切符を確定!! 早田ひな、伊藤美誠、平野美宇、張本美和...女子卓球界が誇る“異次元の天才”たちを一挙にチェック! 今大会、グループリーグの第1ステージは、1試合4ゲームマッチ(結果は4-0、3-1、2-2のいずれかになる)の総当たり戦で、獲得ゲーム数の多い選手が1位通過で第2ステージ進出となる。張本とグロートは、ともに同組のガチーナ(クロアチア)に3-1で勝っており、獲得ゲーム数では5ゲームで並んだ。すると、直接対決でのスコアでは張本が35-33で上回ったものの、大会主催者のITTFはグループ内での得点率(得点数÷失点数)を優先し、グロートの1位抜けを知らせた。
試合終了直後は喜びを露わにしていた張本だったが、コーチから敗退の知らせを受け愕然。ベンチでは落胆する様子が窺えた。しかし、事態は一変。ITTFのルール解釈が間違っており、獲得ゲーム数が同じ場合は、当該選手同士の直接対決の成績が優先されるルールであることが判明。張本の第2ステージ進出が確定した。
ホッと胸を撫で下ろした張本は、自身のインスタグラムのストーリーでこの時の心境を告白。「試合前から直接対決の結果だと知ってたので4ゲーム目は11-6で勝たなきゃいけない!って思ったのは初めてでした。10-4であんなに緊張したのは初めてです。明日からやっと通常ルール、頑張ります!」と綴っており、やはり試合終了直後から勝利を確信していたようだった。
一方、憤懣やるかたないのは第1ステージ敗退となったグロートだ。もちろん、ルールを把握していた彼も、最初は敗退を覚悟していたようだが、ITTF公式がグロートの勝ち抜けを示し、さらには次戦に向けたインタビューまで受けたため、完全に第2ステージ進出を信じてしまったようだ。ぬか喜びさせられた心境をグロートはインスタグラムで次のように綴った。
「最初にトーナメントから出たと思った。それから公式ITTFの結果をチェックしたところ、私がグループに勝ったことを示した。そして、ITTFメディアから、グループで勝てた要因と残りのトーナメントへの期待を聞かれる。だから、グループに勝ったというのは本当だろうと思った。それから1時30分後にITTFが公式結果を変え、私はグループの2番目...... 私のメンタルヘルスを殺してくれてありがとう、ITTF」
この一連の出来事を中国メディアの『捜狐』も「単純明快であるはずの昇格ルールがITTFによってめちゃくちゃになってしまった。選手やメディアだけでなく、大会主催者さえ理解していなかったのだ」と糾弾。ITTFを「本当に底辺レベルの団体だ」と厳しく非難している。
構成●THE DIGEST編集部
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