初の頂点に王手をかけた。
現地6月22日、女子バレーボールの世界最強国決定戦「ネーションズリーグ」はタイ・バンコクで準決勝が行なわれ、日本代表(世界ランク7位)は世界ランク1位のブラジルをフルセットの死闘の末、3‐2(26‐24、20‐25、25‐21、22-25、15-12)で撃破し、決勝進出を果たすとともに大会初となるメダルを確定させた。
文字通りの死闘だった。第1セットはデュースにまでもつれた接戦を日本がモノにするが、続く第2セットはブラジルが取り返す。第3セットは日本が勝利してリーチをかけると、ブラジルが底力を見せて奪取する激闘となった。
15点先取の最終セットは日本が4連続得点でリードすると、さらに宮部藍梨がブロックポイントを立て続けに決めて7-1と差を広げる。だがブラジルも世界ランク1位の意地を見せ、10-10の同点に追いつく競り合いになった。
手に汗握る終盤はブラジルに何度も苦汁をなめたキャプテンの古賀紗理那がバックアタック、そして若手エース石川真佑の得点が決まり、日本がマッチポイントを握ると、最後は石川が相手のブロックをアウトにして死闘に終止符。ベンチからチームメイトが飛び出し、コート中央で日本の歓喜の輪ができた。
激闘直後、チーム2位の18得点を挙げた古賀は声を少し枯らしながら、テレビインタビューに応じ「接戦だったんですけど、しっかり勝ち取ることができて、ホッとしています」と笑みを浮かべた。勝負の第5セットでは点差を詰められた後のタイムアウトで、「まだリードしているんだから!負けているような顔をしているよ」と笑顔でチームを鼓舞し、気持ちを奮い立たせた。「意識して喋ってなかった。雰囲気を良くしようと思った」と激励の意図を説明した。
過去、ブラジルとは幾度も接戦を演じた。特に昨年はホーム開催だったパリ五輪予選を兼ねたW杯バレーでも激突し、フルセットの死闘の末に敗北を喫し、五輪出場権は持ち越しとなった。「私たちが勝ち進んでいくために、(ブラジルは)いつも壁に立ちはだかる相手」と評すも、「私たちは(ブラジルを)リスペクトしている。その対戦相手にオフェンスで決め切ることが、壁を超えるために大切なことだと思う」と主将は言葉に力を込め、第5セットを含めて個人に頼らない「組織的なオフェンスが勝ち切れた要因」と振り返った。
長い大会も残すはあと1試合となり、23日の決勝の相手は世界ランク2位のイタリアに決まった。「今年は対戦も少ないですし、集中してコンディションを整えて戦いたい」と誓った古賀は「(決勝の舞台は)そういうチャンスは人生でも、ほとんどないと思う。しっかり楽しんでやりたい」と前を見据えた。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】日本女子バレーが世界ランク1位ブラジルを撃破!初のVNL決勝進出
現地6月22日、女子バレーボールの世界最強国決定戦「ネーションズリーグ」はタイ・バンコクで準決勝が行なわれ、日本代表(世界ランク7位)は世界ランク1位のブラジルをフルセットの死闘の末、3‐2(26‐24、20‐25、25‐21、22-25、15-12)で撃破し、決勝進出を果たすとともに大会初となるメダルを確定させた。
文字通りの死闘だった。第1セットはデュースにまでもつれた接戦を日本がモノにするが、続く第2セットはブラジルが取り返す。第3セットは日本が勝利してリーチをかけると、ブラジルが底力を見せて奪取する激闘となった。
15点先取の最終セットは日本が4連続得点でリードすると、さらに宮部藍梨がブロックポイントを立て続けに決めて7-1と差を広げる。だがブラジルも世界ランク1位の意地を見せ、10-10の同点に追いつく競り合いになった。
手に汗握る終盤はブラジルに何度も苦汁をなめたキャプテンの古賀紗理那がバックアタック、そして若手エース石川真佑の得点が決まり、日本がマッチポイントを握ると、最後は石川が相手のブロックをアウトにして死闘に終止符。ベンチからチームメイトが飛び出し、コート中央で日本の歓喜の輪ができた。
激闘直後、チーム2位の18得点を挙げた古賀は声を少し枯らしながら、テレビインタビューに応じ「接戦だったんですけど、しっかり勝ち取ることができて、ホッとしています」と笑みを浮かべた。勝負の第5セットでは点差を詰められた後のタイムアウトで、「まだリードしているんだから!負けているような顔をしているよ」と笑顔でチームを鼓舞し、気持ちを奮い立たせた。「意識して喋ってなかった。雰囲気を良くしようと思った」と激励の意図を説明した。
過去、ブラジルとは幾度も接戦を演じた。特に昨年はホーム開催だったパリ五輪予選を兼ねたW杯バレーでも激突し、フルセットの死闘の末に敗北を喫し、五輪出場権は持ち越しとなった。「私たちが勝ち進んでいくために、(ブラジルは)いつも壁に立ちはだかる相手」と評すも、「私たちは(ブラジルを)リスペクトしている。その対戦相手にオフェンスで決め切ることが、壁を超えるために大切なことだと思う」と主将は言葉に力を込め、第5セットを含めて個人に頼らない「組織的なオフェンスが勝ち切れた要因」と振り返った。
長い大会も残すはあと1試合となり、23日の決勝の相手は世界ランク2位のイタリアに決まった。「今年は対戦も少ないですし、集中してコンディションを整えて戦いたい」と誓った古賀は「(決勝の舞台は)そういうチャンスは人生でも、ほとんどないと思う。しっかり楽しんでやりたい」と前を見据えた。
構成●THE DIGEST編集部
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