バレーボール

フィリピンで”人気絶頂”の日本男子バレー。パリ五輪代表12人を母国メディアが異例報道「彼らの強さが変わることはない!」【ネーションズリーグ】

THE DIGEST編集部

2024.06.25

パリ五輪に臨む日本代表メンバーが異国で注目を集めている。(C)Volleyball World

 パリの舞台で日の丸を背負う精鋭12人に異国から熱い視線が注がれている。

 日本バレーボール協会は6月24日、パリ五輪に臨む男子日本代表のメンバー12人を発表した。エースの石川祐希をはじめ、高橋藍、西田有志ら不動の主力が順当に選出されたなか、高いレベルで競い合った注目のリベロは山本智大が代表入りを果たし、小川智大は無念の落選となった。

 現在、熱戦が繰り広げられているネーションズリーグ(VNL)で世界の強豪を撃破し、世界ランキングを2位にまでアップした日本男子バレー。フィリップ・ブラン監督が率いるチームは、52年ぶりのメダル奪還を目指し、あらたな黄金時代を作ろうとしている。

『史上最強』の呼び声が高い現在の日本男子バレーには、実は異国からも高い関心が寄せられている。フィリピンのスポーツメディア『One Sports』の電子版はパリ五輪の日本代表メンバーを、なんと速報で伝えていた。

 同メディアは「世界ランキング2位の日本が2024年パリ五輪の金メダル獲得に向け、VNL主力を起用へ」と銘打った見出しを打ち、日本バレーボール協会がSNSで配信した代表メンバー12人の顔写真付きX(旧ツイッター)を引用しながら「ユウキ・イシカワ、ユウジ・ニシダ、ラン・タカハシの3選手が日本を牽引する」と注目プレーヤーを挙げて紹介した。

 バレー熱が非常に高いフィリピンでは23日まで、VNL予選ラウンド第3週が行なわれていた。なかでも、日本の試合会場には連日客席が埋まり、チケットも即完売するほど異例な人気を集めた。試合中は黄色い声援が飛び交い、ピンチやチャンスの時には英語の「ジャパン」ではなく、日本語で「ニッポン」コールが沸き起こるほど応援の熱は凄まじく、会場は完全に日本のホームと化した。

 さらにその熱狂は試合後も続き、選手と直接触れ合うことができるファンゾーンには連日のようにサインを求め、選手が通路を通る際には無数のスマートフォンやカメラのシャッターが切られるほど、日本男子はまるでアイドルのような人気ぶりをフィリピンで受けた。
 
 日本に好意的な視線を向ける地元メディアは「ネーションズリーグ・マニラ大会で好調な戦いを続けた日本チームは、世界ナンバー2の座を獲得した。2024年のパリ五輪に向けて、彼らの強さが変わることはないだろう」と母国で示した力強さを五輪本大会でも発揮できると期待を寄せている。

 フィリピン大会で日本は初戦のカナダにフルセットの末に敗れたが、その後はしっかりと立て直し、3戦目のフランス戦では2セット連取される劣勢から大逆転勝利につなげた。さらに4戦目の米国戦では、石川や西田など主力をベンチに温存しながらオポジットの宮浦健人が最多18得点、20歳の甲斐優斗がチーム2位の17得点をマークするなど、ストレート完勝。選手層の厚さを示し、堂々世界ランク2位にまで順位をアップした。

 なお、パリ五輪の代表メンバーは以下の通り。フィリピンを熱狂の渦に巻き込んだ男子日本代表は現地27日より舞台をポーランドに移し、ノックアウトステージの決勝ラウンドで2年連続となるメダル獲得を狙う。

【セッター】
深津旭弘
関田誠大

【オポジット】
西田有志
宮浦健人

【アウトサイドヒッター】
石川祐希(※キャプテン)
大塚達宣
高橋藍
甲斐優斗

【ミドルブロッカー】
小野寺太志
高橋健太郎
山内晶大

【リベロ】
山本智大

【リザーブ】
富田将馬

構成●THE DIGEST編集部

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