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「僕の落ち度です」 角田裕毅、オーストリアGP予選の14番手止まりに再び反省の弁…無線での不適切発言を謝罪も「元の姿に戻ってしまった」と専門メディア

THE DIGEST編集部

2024.06.30

2戦ぶりのQ3進出はならなかった角田。(C)Getty Images

 F1第11戦のオーストリア・グランプリは6月29日に2日目を迎え、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は、午前のスプリントを13位でフィニッシュし、午後の予選は14番手となっている。

 低調な結果に終わったスペインGPの後でどれだけ改善できるかが注目されている今週末、初日のスプリント予選でSQ2進出を果たした彼は、23周の短いレースでは14番グリッドからポジションをひとつ上げてチェッカーフラッグを受けると、続く予選では1分5秒563という全体8番手の好タイムでQ1を突破したが、Q2では最終アタックを途中でアボートし、1分5秒412止まりで2戦ぶりのQ3進出はならなかった。

 2つのセッションを終えた後、角田はチームの公式サイト等を通して、「スプリントの後では、まだパフォーマンスを向上させる必要がありましたが、同時に悪いポジションではなかったと思います。予選ではQ3に進出するだけのペースはあったと思いますが、上手くラップをまとめられなかった僕の落ち度です」と振り返り、以下のように続けている。

「チームは一生懸命に取り組んでくれて、これまでのセッションで得た全てのデータを活かして最高の車を作り上げました。セットアップも良かったので、(結果に結びつけられなかったのは)僕のミスであり、とても悔しいです。明日は全力を尽くし、トップ10以内でフィニッシュできればと思います」
 
 一方、RBのマシンパフォーマンス・チーフエンジニアであるクラウディオ・バレストリは、「スプリントでは、両車ともに使用済みのミディアムタイヤを選択し、良いペースを見せてポジションを上げ、ユウキは13位、ダニエル(・リカルド)は14位でフィニッシュした。予選では、ユウキが14番手、ダニエルが11番手で、Q3進出まで僅差という結果となり、セットアップの変更が正しかったことが証明された」と語った。

 なお今予選中には、角田がピットレーンで他車に割り込まれた際、無線で発した言葉が不適切なものだったことで4万ユーロ(約690万円)の罰金(半分は今季中の執行猶予)を科され、彼自身も喚問やSNSで謝罪したことが各国メディアによって報じられているが、オーストリアのモータースポーツ専門誌『MOTORSPORT MAGAZIN.COM』は「角田はスペインGPの前に、感情をコントロールするためにリカルドのやり方を取り入れたと語り、それが正しかったと確信していたが、わずか1レースの後、以前の姿に戻ってしまった」と綴っている。

 この出来事に多くの注目が集まる中、彼やチームの2日目のパフォーマンスについては、フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』は「ユウキはQ2で失速。14番手という結果に全ての責任を感じている」、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は「RBにとっての困難な土曜日。角田はスプリントで13位までポジションを上げたが、予選では再びチームメイトのリードを許し、Q2では14番手止まりだった」と、それぞれネガティブに伝えた。

構成●THE DIGEST編集部

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