モータースポーツ

「彼の基準から見れば平凡な週末」オーストリアGP14位止まりの角田裕毅に対する各国メディアの評価は!?「リカルドが上回った珍しいケース」

THE DIGEST編集部

2024.07.03

オーストリアGPでは14位に終わった角田。(C) Getty Images

 F1第11戦のオーストリア・グランプリ、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅はスプリントでスタートからポジションをひとつ上げての13位、そして14番グリッドからスタートした日曜日の決勝レースでは、第1スティントを長引かせる戦略を採ったものの奏功せず、2戦ぶりのポイント圏内フィニッシュはならなかった。

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 終始低調だったスペインGPから1週間後のレースウィークエンドで、幾らか改善されたVCARB01。チームメイトのダニエル・リカルドが9位フィニッシュでポイントをチームに持ち帰ったことは、角田にとっても心強いものとなったが、各国専門メディアの日本人ドライバーに対する評価は、及第点、あるいはそれ以下に止まっている。

 英国のF1専門サイト『PLANETF1.COM』は、10点満点の採点で「6」を与え、「チームメイトに大きく差をつけられて負けてしまった角田にとっては、忘れて次に進むべきレースとなった。RBの車はスペインよりもペースはあったが、非常に激しい中団争いでポイントを争うには、まだ十分ではなかった」と寸評を綴った。

 同じく英国のモータースポーツ専門サイト『CRASH』も同採点とし、「角田にとっては、全体的に良くない週末となった。予選では無線での不適切な発言で罰金を科せられた」と物議を醸したトラブルにも言及。一方、『RaceFans』は「5」を付与し、「今季、素晴らしいパフォーマンスを見せてきた角田の勢いはやや落ちてきたようにも見えるが、予選における無線での問題以外、大きなミスを犯すことはなかった」と評し、さらに以下のように続けている。

「彼のレース戦略は、チームメイトのものほど効果的ではなかった。彼とリカルドの間には数台の車が挟まっていたが、それは中団争いの激しさを反映しているのかもしれない。クリーンな週末を過ごし、スプリントではRBのリードドライバーとなったものの、日曜日の決勝ではチームメイトに敗れた。序盤はフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)らを追い抜いたが、新しいタイヤを履いた終盤、ウィリアムズを攻略できたはずである」

『MOTORSPORT WEEK』は、「日曜日にポイント圏内フィニッシュを果たしたチームメイトと比較して、非常に悪い週末を過ごした。スプリントでは日本人ドライバーが前に出たものの、最終結果としては13位に終わり、入賞を飾れずに終わっている」として、採点は及第点に満たない「5.5」とした。

 同採点の『TOTAL MOTORSPORT』も、「ハース勢が早めにピットインした後、最初のスティントを延ばしたが、ポイントを獲得できるような展開にはならなかった。リカルドが全ての場面で角田を上回るという、珍しいケースとなった」と、これまでと様相の異なる週末だったと強調している。
 
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「角田にとっては忘れたい週末となった」