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「最高に楽しいメンバー」「皆で声を掛け合って応援」体操女子、異例の初出場4人で団体決勝に臨み8位入賞。全員10代のチームが”笑顔ハツラツ”で最後まで戦い抜く【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.07.31

体操女子は4人で団体戦に臨み、8位入賞で終えた。(C) Getty Images

 笑顔ハツラツの演技で堂々最後まで戦い抜いた。

 現地7月30日、パリ五輪は体操の女子団体決勝が行なわれた。日本は岸里奈、中村遥香、岡村真、牛奥小羽の4人体制ながらチーム一丸で戦い、合計159.463点の8位入賞で終えた。
 
 オリンピック開幕直前にはエースで主将を務める宮田笙子が喫煙、飲酒行為が発覚して代表辞退を発表。怪我や病気による欠場ではないことから補欠の繰り上げができず、異例の4人で今大会に挑まなければならない非常事態となったが、28日に行なわれた予選は4人それぞれが安定した演技を披露して5位通過。抜群のチームワークで困難を乗り越え、上位8チームによる決勝に進出した。

 体操の団体総合は1チーム4人が演技し、各種目の上位3人による総得点で争う。得点方式は5人のうち種目ごとに3人を選んで演技する。3人の合計得点で争うため、ひとつのミスが命取りになる。日本の種目順は平均台→ゆか→跳馬→段違い平行棒のローテーションでスタートした。

 日本のトップバッターを務めたのは19歳の岡村。手足の先まで意識した美しい姿勢で演技を行ない、着地が少し左に寄れたが大きなミスなくまとめた。ところが、3人目の中村が序盤に落下。12.800点と伸ばせなかったが、その後はうまく立て直すと演技後は笑顔を見せ、コーチ陣とタッチを交わした。

 2種目めのゆかでは16歳の岸がH難度の大技「シリバス(後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり)」を成功。優雅な曲に乗る華麗な演技で会場から拍手が起こり、得点は13.433点をマークした。
 
 3種目めの跳馬はスペシャリストの牛奥が先陣を切り、勢いある助走から高さ十分の跳躍を見せ、着地後は満面な笑みを見せた。続く岸、中村も安定した演技で着地をバシッと決め、きっちり出来栄え点を稼いだ。

 最後の平行棒は、エースの岸が4種目すべてを全う。16歳の中村が3人目を務め、自らの名前を持つD難度の離れ技「ナカムラ(前振り半ひねり前方屈身宙返り高棒懸垂)」を成功する。終盤に少しバランスを崩したものの、最後は意地で回りきった。

 全員10代、オリンピック初出場となる4人の戦いは8位で終わった。金メダルはアメリカ、銀メダルはイタリア、銅メダルはブラジル。試合後に4人はインタビューに応じ、それぞれの想いを次のように語った。

牛奥「オリンピックの決勝の舞台はすごい雰囲気だなと思いました。(跳馬一本で臨み)緊張感もあったんですけど、気持ちを整えて挑むことができました」

岡村「演技できたのが楽しかったです。今日もみんなで声を掛け合いながら、応援しあってできたのが良かったです」

中村「決勝の雰囲気に呑まれてしまい、1日いい演技ができなかったですけど、次に生かしたいです。次はもっとちゃんとできるようにしたい」

岸「チームみんながいたから、4種目きっちり通せたので嬉しく思います。(チームが)ひと回り大きくなったと思います。最高に楽しいメンバーでした」

構成●THE DIGEST編集部

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