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五輪初出場の20歳・岡慎之助が個人総合金メダル!! 日本勢4連覇の快挙! 前回覇者の橋本大輝は精彩欠き6位で表彰台逃す【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.01

五輪初出場の岡が個人総合で金メダルに輝いた。(C) Getty Images

五輪初出場の岡が個人総合で金メダルに輝いた。(C) Getty Images

 若き新王者が誕生した。

 現地7月31日、パリ五輪の体操男子個人総合の決勝が行なわれ、20歳の岡慎之助が五輪初出場で金メダルに輝いた。東京五輪覇者で連覇を目指した橋本大輝は精彩を欠き、合計84.598点の6位で表彰台を逃した。この種目での日本勢の金メダルは内村航平(12、16年)、橋本(21年)に続き4連覇の快挙を成し遂げた。
【PHOTO】最後まで諦めず掴んだ2大会ぶりの金メダル!パリ五輪体操・日本男子団体の演技を厳選ショットで一挙公開!

 個人総合は予選を突破した上位24人で争い、予選の総得点上位6人ずつ4組に分かれて演技を行なう。男子は6種目(ゆか、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒)の総得点でメダル争いを繰り広げる。日本は岡が予選2位、橋本が同3位で決勝に進出。ともに第1班で、ゆか→あん馬→つり輪→跳馬→平行棒→鉄棒のローテーションでスタートした。

 最初の種目である「ゆか」は、橋本が冒頭にG難度の大技「リジョンソン」をほぼミスなく決め、14.633点をマーク。初出場の岡も技の着地をしっかり止める安定した演技で14.566点。笑顔も弾ける好演技で、いずれも高得点をマークして好スタートを切る。一方、中国の絶対的エースで日本勢の最大のライバルである張博恒は、着地が大きく乱れて13.233点と出遅れた。

 2種目めの「あん馬」では、前回王者にミスが起こる。倒立のところで落下する痛い減点で12.966点と得点を伸ばせず。団体決勝に続く落下で、王者は思わず顔を覆った。逆に岡は、安定感ある旋回で安定感ある演技。ミスなく終え、高得点を挙げる。

 続く「つり輪」は中国勢の得意種目。トップバッターで登場した橋本はうまく演技をまとめたに見えたが、認定されなかった技があり、得点が13.400にとどまりる。岡は力技の姿勢が決まらず、得点を伸ばせなかったが暫定トップを守った。張博恒は着地が乱れたが、14.600点と高得点で追いかける。

 前半3種目を終えた時点で首位は岡(42.932点)、2位にオレグ・ベルニャエフ(ウクライナ)、3位に肖若騰(中国)。橋本は40.999点で18位と大きく出遅れ、2大会連続の金メダルに向けて苦しい前半となった。
 
 後半戦となる「跳馬」で先陣を切ったのはトップの岡。スピードある助走から、ピタッと止める完璧な着地を見せ、演技後はガッツポーズと笑顔を見せた。これ以上、上位と離されたくない橋本はダイナミックな「ロペス」を敢行。着地は後ろに一歩ずれてしまったものの、高さと距離は十分で14.766点と高得点をマークした。この時点で岡は3位タイ、橋本は9位につける。

 終盤の「平行棒」は、中国体操界の大黒柱が本領を発揮する。張博恒がミスのない演技でまとめ、15.300点を叩き出す。21年の世界選手権で橋本を抑えて個人総合を制したエースが意地を見せて3位に食らい付く。日本勢はまず橋本が演技するが、着地が乱れ14.433点とあまり伸ばせず8位に。メダル争いは厳しくなった。最後に登場した岡は安定感抜群の演技で15.100点のビッグスコアを叩き出し、ここで暫定トップに浮上。2位の肖若騰とは0.334点差の僅差で日本勢の連覇を懸け、残すは最終種目の鉄棒だけとなった。

 メダルの色が決まる「鉄棒」。東京五輪の銀メダリストである肖若騰が完璧な演技を見せ、14.366点の高得点で暫定トップに立つ。続く橋本はリューキン、カッシーナ、コールマンなど高難度の離れ技で着地を決める。橋本は演技を終えた後、会場に深く一礼して後輩の演技を見守った。

 金メダルへの重圧がかかるなか、岡はしなやかで美しい演技を披露。着地も乱れずに決め、合計86.832点でメダルを確定させた。最終演技者となった張博恒は14.633点を出すも、合計点で岡に0.233点届かず銀メダルにとどまった。

 20歳の若武者がパリの地で、体操ニッポンの王者たる系譜をつないだ。

構成●THE DIGEST編集部

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