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体操

「悔しい気持ちより幸せすぎて涙が出ちゃって…」満身創痍の橋本大輝が新五輪王者を祝福「団体の金メダルだけでお腹いっぱい」【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.01

前回王者の橋本(左)が新王者である岡(右)の金メダルを称え、抱き合った。(C) Getty Images

前回王者の橋本(左)が新王者である岡(右)の金メダルを称え、抱き合った。(C) Getty Images

 満身創痍の前回王者が熱い涙を流した。

 現地7月31日、パリ五輪の体操男子個人総合の決勝が行なわれ、20歳の岡慎之助が五輪初出場で金メダルに輝いた。一方、東京五輪王者の橋本大輝は6位に終わり、表彰台を逃した。

 橋本は最終種目の鉄棒を終えると、会場に深く一礼。手を上げて声援に応えた。得点が発表されると4位以外が確定し、2016年リオデジャネイロ五輪の内村航平以来、史上5人目の連覇は潰えた。しかし、若き王者が誕生する瞬間をしっかり見届け、順位が確定すると自分のことのように喜んだ。

 2日前の団体決勝と同じく、序盤は2種目めのあん馬で痛恨の落下。メダル争いが厳しくなった。他の種目はミスがなかったものの、つり輪で認定されなかった技があり、得点が伸び悩んだほど、やや精彩を欠くパフォーマンスが続いた。演技後は肩のマッサージを受けるほど、常に耐え抜く戦いだった。
 
 演技後のインタビューは冒頭から「新しい歴史を見れて、僕は幸せです」と語り、岡の金メダルを称えた。続けて、「今日は連覇することの意識はあまりなくて、(開幕直前に)怪我してからここまで戻って演技することができたので…」と話すと徐々に涙声となり、「この舞台に立って演技することができて、サポートしてくれた人たちに堂々とやりきれた気持ちでいっぱいです」と答えた。

 前回王者は「みなさんの期待に応えられず…団体の金メダルだけでお腹いっぱいなので。悔しい気持ちより幸せすぎて涙が出ちゃって…」と目からこぼれた涙をふくと、「みんなのために戦えたことが、悔いが残らない大会になりました」と振り返った。

 五輪新王者については「国内からまた競走レベルが高くなって、どんどん日本の体操が高くなる新しい未来も見えた。彼の努力と諦めなかった強さに感動しました」と称えつつ、「次のロス五輪に向けて一緒に戦えるように、また鍛え直していきたい」と4年後への想いを口にした。

構成●THE DIGEST編集部

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