大善戦もむなしく、あと一歩及ばなかった。

　現地８月１日、パリ五輪・卓球男子シングルスの準々決勝が行なわれ、日本の張本智和（世界ランキング９位）と中国の樊振東（同４位）が対戦。絶好調でアグレッシブに攻め立てた張本は２ゲームを先取したが、相手は元世界ランキング１位で2023年の世界選手権覇者だ。驚異的なカムバックを受けて試合はファイナルゲームにもつれ込み、張本は惜しくも３－４（11-2、11-9、4-11、7-11、11-4、7-11、8-11）で敗れ去った。
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　何度も敗北がちらついただけに、卓球王国・中国のメディアは気が気でなかったようだ。スポーツメディア『捜狐体育』は複数の記事でこの大一番を総力レポート。「最終的には樊振東が勝負強さを発揮したが、張本は狂気に満ちたプレーを繰り返した。恐ろしいほどの成長ぶりであり、警戒をさらに高める必要がある」と称えた。
  　前日の男子シングルス２回戦では、ランキング１位の王楚欽（中国）が同26位のトルルス・モレゴール（スウェーデン）に２－４で敗れる大波乱が起きた。火曜日に行なわれた混合ダブルス決勝で、王楚欽は孫穎莎と組んで北朝鮮ペアを撃破。見事初優勝を飾ったが、歓喜の混乱のなかでカメラマンが王楚欽のラケットを踏んで破壊してしまう。モレゴール戦は予備のラケットで臨んだが、やはり思うようなプレーができず、まさかの早期敗退を喫した。

　樊振東までもが張本の後塵を拝せば、中国は男子シングルスで金メダルはおろか“メダルなし”が確定するところだった。『捜狐体育』は「よもやの結末になるかとハラハラさせられた。あわや全滅の危機だったからだ」と記し、「不屈の闘志で逆転勝利を収めた樊振東を祝福したい」と賛辞を贈った。

構成●THE DIGEST編集部

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