卓球

「長い間、早田を見てきた」韓国シン・ユビンの“爽やかな振る舞い”に込められた熱い想い。なぜ彼女は笑顔でハグを交わしたのか?【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.04

早田と激闘を繰り広げたシン・ユビン。敗れるも爽やかな笑顔で勝者を讃えた。(C) Getty Images

 現地8月3日、パリ五輪の卓球女子シングルス3位決定戦が行なわれ、世界ランク5位の早田ひなは、同8位の"天才卓球少女"シン・ユビン(韓国)と対決。左腕に痛みを抱えながらの大一番となったが、ゲームカウント4-2(9-11、13-11、12-10、11-7、10-12、11-7)で激闘を制し、日本勢2大会連続の銅メダルに輝いた。

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 一方、惜しくも4位のシン・ユビンは、韓国女子として2004年アテネ大会以来20年ぶりのメダル獲得とはならず。この試合後、韓国放送局『SBS』は、「いつもより少し落ち着き、震えるような声でインタビューに応じたが、涙は流さなかった」と取材時の様子を伝えており、「敗北を淡々と受け入れていた」ともレポートしている。

 また、そのインタビュー内で20歳のシン・ユビンは、「私に勝った相手は、より長い期間、ひたすら努力してきた選手たち。私もそれを認め、学んでいかないといけない」とコメント。「4位に終わるのは残念だけど、今日のパフォーマンスは残念じゃない。私にできるベストだったし、これが今の実力」と振り返っているという。

 決着直後、自ら早田の方に歩み寄り、爽やかな笑顔でハグを交わしたシン・ユビンだが、このシーンについては、「長い間、早田のことを見てきた。一生懸命、必死にプレーするところをしっかりと認めたかった」と回顧。「私ももっと強い選手になりたいという気持ちを持って祝福した」と続け、今後に向けては次のように力を込めていた。

「今すぐ私より強い選手を倒すことはできないけど、努力はできる。もっと努力して、良い選手になりたい」

 なお今大会の卓球競技は、あと団体戦が残っており、女子の初戦が現地5日からスタートする。打倒中国を目指す日本は、1回戦でポーランドと対戦予定だ。

構成●THE DIGEST編集部
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