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「愚かな初歩的ミスだ」ドイツ陸上女子がゴール直前の“早すぎる祝福”で0.01秒差の予選落ち! 自己ベストもメディアや専門家からは厳しい声【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.05

ゴールして歓喜のポーズを披露するギュルト。しかしこの直後にまさかの予選落ちを知り、笑顔は消え去った。(C)REUTERS/AFLO

 ドイツ陸上界の若き俊英が、超僅差で決勝進出を逃した。

 現地8月4日、パリ五輪・陸上女子3000メートル障害の予選が行なわれ、予選2組は大混戦のフィニッシュとなった。各5位までが決勝に駒を進めるなかで、4位争いが熾烈を極める。最後の直線に入ってリードしていたのはオリビア・ギュルト(ドイツ)だったが、ゴール前で激しく競り合っていたノラ・ジェルト(カザフスタン)だけでなく、内側から猛烈なスパートを仕掛けていたエリザベス・バード(英国)にまで抜かれてしまう。惜しくも6着で予選敗退となった。
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 4~6着までのタイム差はなんと「0.01秒」。ドイツ全国紙『BILD』は敗因に挙げたのは、ギュルトの"早すぎる喜びポーズ"だ。「なんと苦々しいことか。ギュルトは9分16秒47で自己ベストを更新したにもかかわらず、決勝進出を確信したのか、ゴール直前で両手を広げるポーズを繰り出しながら、その力強い走りを止めてしまったのだ。歓喜は一瞬にして落胆に変わった。致命的なミスである」と評した。

 ただ、当の本人はポジティブに現実を受け止めた。レース直後にドイツ公共放送『ARD』のフラッシュインタビューに応じ、「ファイナルは私の夢だったけど、しょうがないです。良いフィニッシュをすることだけに集中していたので、周りがどうなっているかは気にしていませんでした」と振り返り、「自己ベストも出せたし、次は私に"100分の1秒"が味方してくれるでしょう」と22歳は語った。
 
『ARD』で解説を務める元十種競技の五輪銀メダリスト、フランク・ブーゼマン氏は「現役時代にあんな僅差で負けるような経験をしなくてよかった。私だったら彼女のように冷静ではいられない。自己を見失ってマイクを破壊し、暴れていただろう」とギュルトの対応を称えた。

 一方で真逆の見解を示したのが、同じく『ARD』でコメンテイターを担うラルフ・ショルツ氏。長年に渡って陸上競技を取材してきた60歳のベテラン記者は「私は愚かな初歩的ミスだったと思いますよ」と断じ、「フィニッシュにすべてを投じなければならなかったのに、彼女はそれを怠ったのですから」と手厳しかった。

構成●THE DIGEST編集部

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