現地8月5日、パリ五輪バレー男子の準々決勝で日本代表はイタリア代表と対戦。2セットを先取しながら3セットを奪われて、セットカウント2ー3(25-20、25-23、25-27、24-26、15-17)で逆転負けを喫した。
【画像】パリ五輪に挑んだバレーボール男子日本代表メンバーを一挙紹介!
2セットを奪って迎えた第3セット、日本は世界ランク2位のイタリアをあと一歩まで追い詰めた。24ー21。あと1点で勝利の状況から、24ー22、24ー23、24ー24、24ー25と4連続で失点してしまい、最後は25ー27で第3セットを落とした。
セットカウント2ー2で迎えた第5セットにもチャンスがあった。14ー14から1点を奪って15ー14。あと1点で勝利となる場面だったが、15ー15、15ー16、15ー17と3連続でポイントを許してしまい、セットカウント2ー3で逆転負けとなった。
スコアは日本の114に対してイタリアは113。サーブ得点は日本が7ー6、スパイク得点も73ー67、サーブレシーブのレセプションを除くスパイクレシーブなどのスタッツDIGも111ー88とイタリアを上回った。ただ、ブロックポイントは2ー15と、大きな差をつけられた。
この一戦をイタリアの視点で見れば、奇跡の大逆転劇だった。あと1点を取られたら負けてしまう状況が4度。しかし、崖っぷちのピンチを乗り越えて、最後の最後で勝利を手にした。24得点を決めたイタリアのトップスコアラー、アレッサンドロ・ミキエレットは「これまでの人生で、もっとも最高かつタフな試合だった」と語り、オポジットのユーリ・ロマノは「信じられない。自分たちが何をやったのか分からない」と激闘を振り返った。
イタリアの一般紙『Il Giornale』は、「全力のブロックで試合をひっくり返した。日本を倒して準決勝に勝ち上がるには、ある種の魔法が必要だった。漫画のようなプレーをする日本に苦しめられ、あやうく水没しそうになった」と伝え、「最初の2セットの日本はまさに壁だった。リベロの山本智大はチームのレーダーで、ありとあらゆるボールを傍受した」と記した。
「日本のフランス人監督、フィリップ・ブランはイタリアのクーネオ(ピエモンテ・バレー)でプレーし、監督も経験している。イタリアのバレーを知っている人物で、彼の率いる日本代表は世界をリードする守備面が特徴で、それはこの試合でもイタリア代表を驚かせた」
このように日本代表を形容した同紙は、「この試合がもし準決勝だったら、サッカーの1970年メキシコ・ワールドカップ準決勝で、イタリアが延長の末にドイツに逆転勝ち(4ー3)した叙事詩を打ち消しただろう」と、イタリアのスポーツ史における大逆転劇のひとつに並ぶような死闘だったとも報じている。
理由は、見るものの心を何度も揺さぶり続けたから。「なぜなら、このような試合は本当にすべての心と鼓動を奪ってしまう。バレーボール関係者は試合を通じて、苦しみ、楽しみ、叫び、震えた」。何度も負けを覚悟した状況から、一転して大逆転勝利。五輪という大舞台で行なわれた日本との大激戦は、イタリア人の心に深く刻まれたようだ。
構成●THE DIGEST編集部
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2セットを奪って迎えた第3セット、日本は世界ランク2位のイタリアをあと一歩まで追い詰めた。24ー21。あと1点で勝利の状況から、24ー22、24ー23、24ー24、24ー25と4連続で失点してしまい、最後は25ー27で第3セットを落とした。
セットカウント2ー2で迎えた第5セットにもチャンスがあった。14ー14から1点を奪って15ー14。あと1点で勝利となる場面だったが、15ー15、15ー16、15ー17と3連続でポイントを許してしまい、セットカウント2ー3で逆転負けとなった。
スコアは日本の114に対してイタリアは113。サーブ得点は日本が7ー6、スパイク得点も73ー67、サーブレシーブのレセプションを除くスパイクレシーブなどのスタッツDIGも111ー88とイタリアを上回った。ただ、ブロックポイントは2ー15と、大きな差をつけられた。
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イタリアの一般紙『Il Giornale』は、「全力のブロックで試合をひっくり返した。日本を倒して準決勝に勝ち上がるには、ある種の魔法が必要だった。漫画のようなプレーをする日本に苦しめられ、あやうく水没しそうになった」と伝え、「最初の2セットの日本はまさに壁だった。リベロの山本智大はチームのレーダーで、ありとあらゆるボールを傍受した」と記した。
「日本のフランス人監督、フィリップ・ブランはイタリアのクーネオ(ピエモンテ・バレー)でプレーし、監督も経験している。イタリアのバレーを知っている人物で、彼の率いる日本代表は世界をリードする守備面が特徴で、それはこの試合でもイタリア代表を驚かせた」
このように日本代表を形容した同紙は、「この試合がもし準決勝だったら、サッカーの1970年メキシコ・ワールドカップ準決勝で、イタリアが延長の末にドイツに逆転勝ち(4ー3)した叙事詩を打ち消しただろう」と、イタリアのスポーツ史における大逆転劇のひとつに並ぶような死闘だったとも報じている。
理由は、見るものの心を何度も揺さぶり続けたから。「なぜなら、このような試合は本当にすべての心と鼓動を奪ってしまう。バレーボール関係者は試合を通じて、苦しみ、楽しみ、叫び、震えた」。何度も負けを覚悟した状況から、一転して大逆転勝利。五輪という大舞台で行なわれた日本との大激戦は、イタリア人の心に深く刻まれたようだ。
構成●THE DIGEST編集部
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