世界中に熱狂と興奮をもたらしたパリ五輪もついに閉幕した。数え切れない話題を提供した4年に一度の祭典だったが、かつてないほどアスリートへの誹謗中傷が頻発した大会でもあっただろう。
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大会最終盤には、女子ブレイキンに出場したオーストラリア代表選手が非難の的となった。大学講師の36歳、レイチェル・ガン(ダンサー名はRaygun)だ。緑と黄を基調としたユニホームが“クロネコヤマトの配達員”に似ているとして日本でも注目を集めたが、そのパフォーマンスが激しい批判に晒された。
じつにゆったりとしたムーブで、カンガルーのポーズを取り入れるなどかなり独創的なダンスを連発。パワーとスピードを期待するファンにとっては物足りない内容で、実際にジャッジの採点も厳しく、結果的にガンは全体最下位で大会を終えた。
するとSNS上では「酔っぱらいおばさん」「オーストラリアはもうブレイキンの出場をやめたらどう?」「よく出場資格を得られたな」「最悪のダンスだ」などガンへの否定的な意見が殺到。選手本人は「若い選手たちにパワーでは勝てない。私は違う方法で自分の足跡を残したいと思っただけなの。創造性を大切にした結果です」と説明したが、バッシングは止まなかった。
そんななか、英紙『Daily Mail』は彼女を擁護する仲間や政治家のコメントを次々に紹介。支援の輪が広がっている。
今大会のオーストラリア選手団を率いたエナ・ミア団長は「特定のひとりに対してSNSで集中攻撃を加えるのは、まったく時間の無駄遣いで情けない行為。彼女の勇気は素晴らしいし、彼女を攻撃したすべての人びとに失望している」とバッサリ。
同国の伝説的なブレイカーであるサムソン・スミス氏は「こんなに批判を受けるなんて馬鹿げているよ。みんな拡散した動画や画像を見ただけで勝手に判断しているんだ。彼女は特別な個性を表現しただけさ」と怒りを露わにし、「これからは私のルーティンにもカンガルーポーズを取り入れるよ。きっとやる」と断言した。
さらにはオーストラリアのアンソニー・アルバジーニ首相までもが発言。「彼女は天才だよ。まさにオーストラリア人の伝統である“挑戦”を貫いた。Raygunこそが我が国を代表する真のアスリートだと私は思う」と称えている。
パリ五輪で初採用されたブレイキンだが、次回のロス五輪では除外されることが決定している。2032年のブリスベン五輪で実施すべきかどうかは今後議論・検討されるという。良くも悪くもさまざまなトピックに沸いたブレイキンは、8年後にガンの母国で開催される大会で復活を果たすのか。さっそく賛否両論が渦巻いているようだ。
構成●THE DIGEST編集部
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じつにゆったりとしたムーブで、カンガルーのポーズを取り入れるなどかなり独創的なダンスを連発。パワーとスピードを期待するファンにとっては物足りない内容で、実際にジャッジの採点も厳しく、結果的にガンは全体最下位で大会を終えた。
するとSNS上では「酔っぱらいおばさん」「オーストラリアはもうブレイキンの出場をやめたらどう?」「よく出場資格を得られたな」「最悪のダンスだ」などガンへの否定的な意見が殺到。選手本人は「若い選手たちにパワーでは勝てない。私は違う方法で自分の足跡を残したいと思っただけなの。創造性を大切にした結果です」と説明したが、バッシングは止まなかった。
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さらにはオーストラリアのアンソニー・アルバジーニ首相までもが発言。「彼女は天才だよ。まさにオーストラリア人の伝統である“挑戦”を貫いた。Raygunこそが我が国を代表する真のアスリートだと私は思う」と称えている。
パリ五輪で初採用されたブレイキンだが、次回のロス五輪では除外されることが決定している。2032年のブリスベン五輪で実施すべきかどうかは今後議論・検討されるという。良くも悪くもさまざまなトピックに沸いたブレイキンは、8年後にガンの母国で開催される大会で復活を果たすのか。さっそく賛否両論が渦巻いているようだ。
構成●THE DIGEST編集部
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