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“酔っぱらいおばさん”と揶揄された豪州ブレイキン女子の独創ダンスを同胞格闘家がリング上で真似て揶揄!「私のほうがうまく踊れたわね」【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.19

いまだ騒動の渦中にあるガン。世界中で議論が繰り返されている。(C)Getty Images

いまだ騒動の渦中にあるガン。世界中で議論が繰り返されている。(C)Getty Images

 現地8月18日に行なわれた総合格闘技大会「UFC 305」の女子フライ級で、ケイシー・オニール(オーストラリア)がルアナ・サントス(ブラジル)と対戦し、3-0の判定勝ちを収めた。レフェリーから勝ち名乗りを受けると、久々の勝利に感動したオニールの頬を涙がつたう。すると突然マットに寝そべり、謎のダンスを披露して喜びを表現した。
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 オニールが真似たのは、パリ五輪・女子ブレイキンで物議を醸した同胞レイチェル・ガン(ダンサー名はRaygun)のパフォーマンスだ。ぎこちなく足を曲げながらポーズを決め、最後は立ち上がってカンガルーのジェスチャー。誰が見てもいま話題のダンスだった。

 大学で講師を務める36歳のガン。緑と黄を基調としたユニホームが“クロネコヤマトの配達員”に似ているとして日本でも注目を集めたが、パリ五輪ではその独創的なスタイルが激しい批判に晒された。じつにゆったりとしたムーブは、パワーとスピードを期待するファンにとっては物足りない内容。実際にジャッジの採点も厳しく、結果的にガンは全体最下位で大会を終えた。

 SNS上では「酔っぱらいおばさん」「オーストラリアはもうブレイキンの出場をやめたらどう?」「よく出場資格を得られたな」「最悪のダンスだ」などガンへの否定的な意見が殺到する。選手本人は「若い選手たちにパワーでは勝てない。私は違う方法で自分の足跡を残したいと思っただけなの。創造性を大切にした結果です」と説明したが、バッシングは止まなかった。

 オーストラリアの選手団や首相までもが擁護の声を上げ、ガンは大会後にあらためてSNSで苦しい胸の内を吐露。「ここまでたくさんのヘイト(憎悪)への扉を開くことになるなんて想像もしていなかった。正直、かなり壊滅的だったわ」と話し、「私の家族や、友人、ブレイキンやストリートダンスの仲間を苦しめないでほしい。プライバシーは尊重してほしい」と強く訴えかけた。
 
 ただ、ガンの代表選考を巡る疑惑なども取り沙汰されており、いまだ賛否両論が渦巻いているのも事実だ。オニールは「リングでのブレイクダンスをどう自己評価するか?」と問われ、「10点でしょ。オリンピックでの彼女よりも私のほうがうまく踊れたわね」と皮肉を込めた。そして「もし2028年(ロス五輪)でブレイキンが復活するなら、私はMMA(総合格闘技)を中断して金メダルを獲るにいっちゃうかもしれない」と痛烈なジョークを飛ばしたのだ。

 オニールの真意は定かではないが、米メディア『Bleacher Report』はこのニュースを取り上げて、「Raygunはメダルこそ獲れなかったが、パリオリンピックである意味ブレイクしたスターである」と記し、「オニールの今回の発言は、Raygunがオーストラリアのアスリートたちにどれだけの衝撃を与えたのかを如実に物語るものだ」と論じている。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】総合格闘家オニールがリング上で披露した“Raygunダンス”をチェック!
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