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銅メダル獲得で脚光浴びる“初老ジャパン”は解散濃厚も選手は「この4人であれば銅以上の色が獲れる」「逆に誰か一人でも欠けたら...」【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.20

銅メダルを獲得した初老ジャパンのメンバー。写真:西村尚己/アフロスポーツ

 パリ五輪の総合馬術団体で銅メダルを獲得した"初老ジャパン"は8月20日、日本オリンピックミュージアム(東京都新宿区)でトークショーに出演し、次回2028年のロサンゼルス五輪への思いなどを語った。

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 馬術競技で日本勢として92年ぶりに五輪メダルを獲得した大岩義明、戸本一真、北島隆三、田中利幸の自称"初老ジャパン"。2018年の世界選手権からチームを結成し強化を行なってきた4人だったが、所属先の状況や経済面の事情などから、パリ大会前には同メンバーで五輪に臨むのは今大会で最後ということが決まっていたという。

 戸本は所属先の日本中央競馬会(JRA)からサポートを受けており、現在は世界トップレベルに身を置くためにイギリスで活動中。しかしパリ五輪が終わった今、JRAからは本帰国を命じられており、状況が変わらなければ9月中には日本へ戻ってくるため、ロサンゼルス五輪を目指すことが難しいのが実状だ。

 世界トップレベルと競うことができるのは国内で初老ジャパンの4人のみ。当の戸本は「やっぱりこの4人が引き続きヨーロッパに残って、次の世代が来た上で一緒に戦って目で見せてあげる、こっちも言葉で伝えてあげるっていうのが最短ルートにつながる」と後進育成へ持論を述べ、「できれば次の世代の子とヨーロッパで時間を共にしながら次を目指していきたいというのが本音です」と続けた。

 一方で乗馬クラブクライン所属の北島と田中も、大会前は五輪はパリが最後というのが所属先との共通認識だったが、メダル獲得によって"若い世代に負けない"ことを条件に活動継続が決まったという。「初老ジャパンって言われてますけどもまだまだこの種目では中堅。今から何年かは一番戦える状況が整った段階なので、選手生命を自分の力で長くキープ出来たら」と北島。田中は「ロス五輪もこの4人であれば本当に銅以上の色が獲れると実感していますし、10年同じ国際大会で一緒にやってきた仲間なんで今一番最強なチームだと思っています」と笑顔を見せた。

 そして、最年長48歳の主将、大岩は「もし戸本選手がまたチームとしてできるのであれば、私は何としてでもこのチームのメンバーのひとりとしてロサンゼルスに臨みたいなという気持ちにもなってきますけど、逆に誰か一人でも欠けたら...大丈夫かな?」と心中を吐露。世界トップレベルの選手をこれから新たに育成するためには4年では足りず、メダル獲得の可能性が低い大会に向けてモチベーションを保つのは経済的な事情等から簡単ではないという。

 メダル獲得で大きな脚光を浴びた初老ジャパン。多額の費用がかかる競技だけにチーム継続には如何ともしがたい事情があるが、日本馬術界をけん引する4人の今後の動向には注目したい。

構成●THE DIGEST編集部

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