バレーボール

「東京では特別に用意されたが、残念ながらパリにはない」世界で2番目の高身長、2m46センチの座位バレー選手は“床で睡眠”【パリパラリンピック】

THE DIGEST編集部

2024.09.02

2016年のリオ大会に続いて、21年の東京パラリンピックでも金メダルを獲得したイランのメフルザドセラクジャニ(中央)。パリ大会では3連覇を狙う。(C)Getty Images

 身長2メートル46センチと世界で2番目に背が高いイランのシッティングバレーボール選手、モルテザ・メフルザドセラクジャニが、パリの選手村では床で寝るようだ。『Olympics.com』が伝えた。

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 2016年のリオデジャネイロと21年の東京五輪でイランに金メダルをもたらしたメフルザドセラクジャニには、東京大会では用意された特別な巨大ベッドが、パリでは用意されなかったという。チームのハディ・レザエイガルカニ監督が明かした。

「東京では確かに特別なベッドが用意されたが、残念ながらパリにはない。彼は床に横たわることになるだろう」

 それでもメフルザドセラクジャニは、何の心配もないという。「彼に特別なベッドはないが、心の中に最も重要な目標がある。床に横たわろうが、十分な食事がとれようが、何の問題でもない。彼はチャンピオンになる気持ちでいっぱいなんだ」と指揮官は説明した。
 
 イランはパラリンピックのシッティングバレーボールの強豪。1988年のソウル大会で初出場して以降、出場した9大会のうち7大会で金メダルに輝いている。チームにとって8度目の、メフルザドセラクジャニにとっては3大会連続の金メダルをパリで狙っている。

 メフルザドセラクジャニは、体内で成長ホルモンが過剰に生成される先端巨大症で、16歳の時に自転車から転落する事故で骨盤を骨折。その影響で右足の成長が止まり、左足よりも15センチも短く、移動には杖や車椅子を用いている。

構成●THE DIGEST編集部

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