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モータースポーツ

【F1】レッドブルの“凋落”の原因は「過去40年間のF1で最も偉大な天才」を失ったことだと元チャンピオンが私見

THE DIGEST編集部

2024.09.03

レッドブルの現状について私見を述べたロズベルグ。(C)Getty Images

レッドブルの現状について私見を述べたロズベルグ。(C)Getty Images

 現地8月31日、9月1日に開催されたF1第16戦イタリアGPでレッドブルはマックス・フェルスタッペンが6位、セルジオ・ペレスが8位に終わった。直近6レースで優勝を逃している絶対王者の凋落について、元ワールドチャンピオンが最も大きな要因として頭脳流出を挙げた。

【動画】絶対王者フェルスタッペンが軽々とかわされるシーンをチェック
 2021年にフェルスタッペンがドライバーズチャンピオンに輝き、シャシーのレギュレーションが変更された22年、翌23年は圧倒的な成績でドライバーズとコンストラクターズのダブルタイトルを獲得。ライバルチームがチャンピオンマシンの開発思想に追随する中で今季開幕前に発表されたレッドブルの「RB20」はフロア、サイドポッドの形状を大きく変更しファンを驚かせた。

 この新型マシンの実力は開幕から遺憾なく発揮され、フェルスタッペンは開幕から5戦4勝。今年もダブルタイトル3連覇が濃厚かに見えた。しかしペレスがエミリア・ロマーニャGP以降2桁ポイントが無く、フェルスタッペンもライバル勢の躍進で大量ポイントを逃すレースが出始めると徐々に風向きが変わり、現在コンストラクターズランキングで2位マクラーレンとはわずか8ポイント差と、次戦アゼルバイジャンGPでの逆転も十分考えられる状況だ。

 モータースポーツ専門メディア『Crash.net』によると、2016年のワールドチャンピオンであるニコ・ロズベルグはレッドブルの急失速は、チーフテクニカルオフィサーのエイドリアン・ニューウェイ離脱から始まったと指摘した。「エイドリアンは、おそらく過去40年間のF1で最も偉大な天才だ。彼がまだ関与していたら、彼は今もポジティブな影響を与えていたはずだ」と話し、その心は「エイドリアンがロールモデルであり、エンジニアリングとエアロダイナミクス部門の誰もが尊敬する人物であるため、彼が去ると、頭脳流出が加速する」からだとした。

 事実、夏休み前にはレッドブルで長年活躍してきたスポーティングディレクターのジョナサン・ウィートリーのアウディ移籍が発表され、先日フェルスタッペンのメカニックであるアダム・ウートンの離脱も報じられた。

 2022年、レッドブルの共同創業者ディートリッヒ・マテシッツの死去から顕在化したチーム内部の権力闘争。絶対王者に入った亀裂が“空力の鬼才”の離脱によって大きく拡大してしまったのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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