格闘技・プロレス

「限界がどこまでなのか誰にもわからない」元世界王者が井上尚弥の階級転向に持論!「彼は世界的な存在」と海外でのファイトを望む声も

THE DIGEST編集部

2024.09.08

ドヘニーの挑戦を退けた井上。12月には3度目の防衛戦に臨む予定だ。(C) Lemino/SECOND CAREER

 9月3日、ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が、東京・有明アリーナでTJ・ドヘニーを相手に王座防衛を果たした。序盤から井上がパンチをヒットさせ、7ラウンド開始直後、ドヘニーが腰を痛めたことによるTKO勝ち。戦前の予想通り、「モンスター」の圧勝に終わっている。

【画像】井上尚弥のパンチを浴びたドヘニー。左の額が大きく腫れあがる
 そして、この試合内容、結果を目の当たりにした世界中の人々が、井上の今後について様々なイメージを膨らませることとなった。だがそのあまりの強さゆえ、井上がこの先どれだけの進化をみせるのか見通すことが困難であるとの声が、かつての世界王者からも聞こえてきている。

 英メディア『Mirror』では、1980年代に現役生活を送った元WBA世界フェザー級王者のバリー・マクギガン氏によるコラムを掲載しており、その中で井上の強さについての印象を綴っている。

 ドヘニー戦の結果を受けマクギガン氏は、「この試合は彼のキャリアで25回目のKO勝ちとなり、世界で最も強力なパウンド・フォー・パウンドのパンチャーであるとされるイノウエの次のステップがどこになるかという疑問を呼び起こした」と説いている。

 さらに、「彼の限界がどこまでなのか、誰にもわからない」と記すとともに、「彼のライトフライ級の世界チャンピオンからスーパーバンタム級の王者への進展は、私がこれまでの人生で見た中で他に類を見ないものだ。そして、彼はまだ進化を続けている。一部の人々は、これ以上、上の階級には進めないと言うが、私はそうは思わない。彼はさらに上の階級に行けると考えている」として、今後の階級転向有力と論じており、「個人的には、彼がフェザー級で戦う姿をぜひ見てみたい」と見解を示した。

 またマクギガン氏は、「アメリカでショーを行なってほしいと思う」とも訴えており、「日本の大観衆の前で試合をしたいと思うのは理解できる」としながらも、「しかし、彼は今や世界的な存在だ。その才能を海外に輸出し、我々全員が彼のロックスターとしての姿を称賛できるようにしてほしい」と主張。世界中、より多くの人々の前でのファイトを求めている。

 すでに、来年のラスベガス興行開催は確実とも報じられており、階級転向の可能性も含め、観る者の関心は高まる一方だ。そしてもちろん、他を圧倒する井上の王者としての強さも、さらに多くの人々を惹きつけていくことになるだろう。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】井上尚弥のボディブローに戦意喪失… ドヘニー戦ハイライト
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