卓球

「拍手を送るべき」最強女王が16歳・張本美和を称賛! 中国メディアも“潜在能力”に脱帽。警戒強める【卓球WTTマカオ】

THE DIGEST編集部

2024.09.15

張本(右)は世界女王の牙城を崩せずベスト4で敗れたが、孫頴莎(左)はその実力を高く評価した。(C) Getty Images

 最強女王が異例の賛辞を送った。

 現地9月14日、マカオで開催されている卓球「WTTチャンピオンズマカオ」の女子シングルス準決勝が行なわれ、世界ランク8位の張本美和が同1位の孫頴莎(中国)にゲームポイント2-4で敗れ、ベスト4で敗退した。しかし、対峙した世界女王は試合後「美和に拍手を送るべき」と称賛のコメントを残した。

 準々決勝では世界ランク6位の陳幸同(中国)を撃破し、堂々と4強に進出した張本。準決勝では第1、第2セットを孫頴莎に取られたものの、第3、第4セットをデュースにもちこみながら粘りの卓球で連取してイーブンに引き戻した。

 16歳の底知れない能力で互角の接戦を演じたが、第5セットは孫頴莎が攻勢を強めて大差で押し切る。後がなくなった張本は第6セットの終盤に一時追いつくも一歩及ばず敗北。先月のパリ五輪女子団体決勝での雪辱を果たすことはできなかった。

 またも最強女王の牙城は崩せなかったが、張本の力を相手は認めている。孫頴莎は試合後のインタビューで、「この数年、彼女は全体的に実力も、試合を読む力も大きく向上しています」とコメント。「試合の後半になると、私は体力が少し追い付かない気がしました。今日は皆さんも美和に拍手を送るべきです」と16歳を称えた。

 また、中国唯一の英語スポーツテレビ番組『CGTN Sports Scene』は「世界ナンバー1は、日本のティーンエイジャーとの対戦成績を6勝0敗とした」と速報した。最後は孫頴莎が地力を発揮してねじ伏せたとはいえ、張本が2ゲーム奪取した事実に驚きを隠せず、その力量に警戒を強めている。
 
 実は張本がベスト4進出を果たしたときも、中国メディアはそのパフォーマンスに反応を示している。ポータルメディア『捜狐体育』は「張本は積極的に陳幸同にプレッシャーをかけ続けた。まだ16歳で大きな潜在能力を秘め、いまや兄・智和よりも中国卓球界にとって恐ろしい脅威となりつつある」と記し、張本の潜在能力を高く評価。その動向に熱い視線を注いでいた。

 決勝進出は叶わなかったとはいえ、確かな爪痕を残した張本。卓球王国にとって、もはや無視できない存在になっている。

構成●THE DIGEST編集部

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