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「不運だった。俺みたいなろくでなしと…」絶対王者リネールがパリで死闘を演じた斉藤立への熱い想いを吐露!「ロス五輪の決勝で会いたいね」

THE DIGEST編集部

2024.09.19

団体決勝でリネール(右)に果敢に挑んだ斉藤(左)だったが、無念の連敗を喫してしまった。(C)Getty Images

 柔道男子の絶対王者であるテディ・リネール(フランス)が公共ラジオ局『France Inter』のライブ番組に出演。インタビューのなかで日本の斉藤立への熱い想いを明かした。
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 先のパリ五輪で死闘を繰り広げたリネールと斉藤。団体決勝で日本とフランスが激突し、まずは第3試合の90キロ超級でリネールが斉藤に一本勝ちを収める。試合は3-3の引き分けのまま延長戦へ突入。ここで物議を醸したデジタルルーレットが示した決着の大一番は、なんと90キロ超だった。地元大観衆の声援を背に闘ったリネールは、ふたたび斉藤を退けてフランスの金メダルが確定する。国民的英雄は100キロ超級との2冠を達成した。

 ラジオ番組内で当時のことを振り返ったリネールは「彼は俺を追う者のひとりだ。4年後のロスオリンピックでは決勝で会えることを願っているよ」とコメント。斉藤が団体決勝後に「本当に情けない。こういう結果になって日本に帰れない気持ちでいっぱいだ」と涙ながらに語った事実をあらためて聞かされると、次のように答えた。
 
「(斉藤は)本当に素晴らしいパフォーマンスだったし、他の対戦相手と同様、俺は彼を心の底から尊敬している。彼は決して敗者ではないし、22歳のとき、俺はあれほどの苦い挫折なんて経験していないからね。俺と彼を比較なんてできないよ。偉大な父親(五輪連覇を遂げた仁さん)の足跡を継ぐのは大変なことだ。彼は不運にも、俺みたいなろくでなしに出くわしてしまったんだよ」

 現在35歳のリネールは、100キロ超級で五輪を3度制覇。ロス五輪への挑戦を問われると「出たい気持ちでいっぱいだ。でもね、2028年の舞台に立つためにはサディスティックな面もある。過酷な苦しみを楽しめるようじゃないとダメ」と独特の言い回しで意気込みを明かし、「スポーツってのは簡単じゃない。あのレベルに到達するためには困難が付きまとうんだ」と続けた。

構成●THE DIGEST編集部

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