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格闘技・プロレス

堤聖也vs井上拓真、4454日ぶり”因縁対決”は壮絶な打ち合いに。12年越しのリベンジマッチに熱狂の声「とにかくすごい!」「闘志むき出し」

THE DIGEST編集部

2024.10.14

世界初挑戦の堤は念願の世界ベルトを奪取した。写真:YUTAKA/アフロスポーツ

世界初挑戦の堤は念願の世界ベルトを奪取した。写真:YUTAKA/アフロスポーツ

 文字通りの死闘だった。

 10月13日、プロボクシングのWBA世界バンタム級タイトルマッチが東京・有明アリーナで行なわれ、挑戦者でWBA同級2位の堤聖也(角海老宝石)が同級王者・井上拓真(大橋)と12ラウンドの激闘を戦い抜き、3-0の判定勝ち。泥臭く終始攻め続けた28歳のチャレンジャーが、新王者に輝いた。
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 両雄は4454日ぶりに拳を再び交えた。2012年8月3日のインターハイで両者は直接対決しており、当時は井上が勝利を収めていた。12年越しのリベンジマッチは世界のベルトを懸けた大一番。同い年で因縁深い対決に燃えないはずがなかった。

 試合は序盤から両者のプライドが激しくぶつかり合う。堤が左右から素早いパンチを見舞い、井上は抜群の反射神経でかわしながらジャブやフックを打ち、両者とも目にも止まらぬ速さでパンチを繰り出していく。

 中盤には井上が堤の右ストレートを食らうが、ひるまず前へ出ていく。堤も目じりを切りながらも、執念と根性でパンチを放つ。8回には堤が開始から猛攻に出て、相手にロープを背負わせながら連打を浴びせる。すると10回に堤の左フックが入り、ついに井上からダウンを奪う。井上は両手を広げてレフェリーにノーダウンだと猛アピールするもジャッジは変わらず。再開後も挑戦者が怒涛の勢いで打ち続けた。

 11、12回も両者は手を緩めず、さらに激しさを増し会場のボルテージは最高潮に。両陣営から猛ゲキが飛び交うなか、両者のスタミナは最後まで落ちず、打ち合ったまま最終ラウンド終了のゴングが鳴ると、観客は大きな拍手でリングに立ち続けた両ボクサーを称えた。
 
 ボクシングの醍醐味を凝縮したような打ち合いにネット上も痛快無比だ。

「素晴らしい試合」
「気持ちがすごく伝わるボクシングで感動した」
「集中力と執念の差が出たなぁ...」
「堤の絶対諦めない、闘志むき出しの最後まで諦めないスタイル好き」
「井上拓真のほうがボクシングは上手かった。でも堤聖也のほうがボクシングが強かった。だから、堤が勝ったと思う」
「これ年間最高試合決定でしょ。とにかく、すごかった!」

 世界初挑戦で因縁ある王者・井上を撃破した堤はリング上でマイクを持つと、「彼がいたから僕はプロボクシングの世界に来たと思うし、彼がいたからボクシングを続けてこれて、こういう舞台に立てることができた。井上拓真選手は人生の恩人」とライバルに感謝を述べた。

 今回のボクシング興行は世界的にも稀有であり、国内で初めて7つの世界戦が2日間にわたって開催されている。14日は28戦28勝(21KO)と圧倒的な強さを誇るWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(M・T)が、いよいよ出陣する。引き続き、熱いファイトに期待だ。

構成●THE DIGEST編集部

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