マラソン・駅伝

「ちょっとビビってます(笑)」大八木弘明氏と前夜に電話も…立教大をトップ通過に導いた高林祐介監督が“恩師”から受けた影響【箱根駅伝予選会】

大田更紗(THE DIGEST編集部)

2024.10.20

立教大の確かな強さをみせつけた高林監督。写真:滝川敏之

 第101回箱根駅伝出場を懸けた予選会が10月19日に行なわれ、各校10名以上12名以下がハーフマラソン(21.0975km)に出走し、上位10人の合計タイムで順位を競った。立教大は10時間52分36秒でトップ通過を果たし、3年連続の本戦出場を決めた。
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 スタート直前の気温は、午前9時の時点で23.2度。正午にかけて30度近くまで上昇していた。そんな過酷な状況でも、選手たちは序盤から安定したレースを展開。10月中旬とは思えないような暑さについて、高林祐介監督は「ちょっと異常だった」と振り返り、「水分をちゃんと摂りなさい」と指示していたという。

 今年4月から立教大の指揮を執る高林監督だが、選手時代は駒澤大の主力として活躍し、三大駅伝で7回の区間賞をマーク。そして、2022年から2年間、駒澤大のコーチを務め、名将・大八木弘明氏の薫陶を受けてきた。高林監督は、「大八木さんとは付き合いが長いので、だんだん考え方とかいろんな部分で影響されてきた」と嬉しそうに話す。

 実際に、恩師である大八木氏のどのようなところに影響されたのか問うと、こう答えた。
 
「やっぱり選手のことを一番に思うこと。そこを第一に考えてなんでも行動する。彼らの4年間という限られた時間のなかで、しっかり目標があってそこに向かって頑張っている。それをバックアップして支えていくのが我々の役割」

 戦力として数えていたメンバーがエントリーから外れた。高林監督は、前夜に電話を通じて、「こんな予定ではなかった。ちょっとビビってます(笑)」と大八木氏に相談すると、「後半5キロが勝負だぞ。前半のペースも暑いからって遅すぎてもダメだよ」と助言をもらう。高林監督は、「自分が思っていたことと同じようなアドバイスをくれて、逆に自信になった」と安堵した。

 来年1月に開催される本戦の目標は、63年ぶりのシード権獲得。高林監督は、「シード権が獲れると、出場権を得たというところからもう1段上がれる。そこをしっかりチャレンジしていきたい」と力を込めた。

取材・文●大田更紗(THE DIGEST編集部)

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