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競馬

GⅠ馬6頭が集結した多士済々な顔ぶれ。格上ばかりも、急激な成長を見せているレーベンスティールなら好勝負は可能【天皇賞(秋)】

三好達彦

2024.10.26

重賞2連勝と好調なレーベンスティール。初のGⅠ奪取を狙う。写真:産経新聞社

重賞2連勝と好調なレーベンスティール。初のGⅠ奪取を狙う。写真:産経新聞社

 10月27日、中距離路線の頂点を決める秋の天皇賞(GⅠ、東京・芝2000m)が行なわれる。

 大一番を迎える週末。土曜日の雨はなさそうだが、日曜は曇天の予報もあれば、「曇り、時々雨」で、降雨確率は50%と発表しているものもある。ただ、どちらにしても大雨は避けられそうで、仮に悪化しても『良』に近い『稍重』までで、結果を大きく左右することはなさそうだ。

 メンバーは多彩だ。昨年の三冠牝馬リバティアイランド(牝4歳/栗東・中内田充正厩舎)。日本ダービー馬が2頭おり、一昨年の覇者ドウデュース(牡5歳/栗東・友道康夫厩舎)と、昨年の優勝馬タスティエーラ(牡4歳/美浦・堀宣行厩舎)。昨年の天皇賞(春)を制したジャスティンパレス(牡5歳/栗東・杉山晴紀厩舎)。同じく昨年の皐月賞馬ソールオリエンス(牡4歳/美浦・手塚貴久厩舎)。そして、今春の大阪杯を勝ったベラジオオペラ(牡4歳/栗東・上村洋行厩舎)。GⅠホースの顔ぶれを見るだけで、気持ちはいやがうえにも盛り上がろうというものだ。

 ただし、前記のGⅠウィナーのうち、今年GⅠで勝利を挙げたのはベラジオオペラだけで、他は昨年以前にタイトルを奪取したもの。各馬の能力の高さは認めつつも、この点は割り引いて考えるべきではないか。また、リバティアイランドが3月末のドバイ遠征(GⅠ、ドバイシーマクラシック3着)後に右前種子骨靭帯炎の発症が判明して休養に入り、リハビリを経ての復帰戦となることにも気を配っておきたい。
 
 夏競馬の格言に「格より調子」という有名なフレーズがあるが、順調さを欠いたり、勝ち星から遠ざかっている「格」にまさる有力馬が多い今年の天皇賞(秋)にも、この警句が生きるのではないかと筆者は考えている。そうした状況も鑑みて、本稿で「主軸」として取り上げたいのは、今年に入って急激な成長を見せているレーベンスティール(牡4歳/美浦・田中博康厩舎)だ。

 出世が遅れた昨春はクラシック戦線には乗れなかった本馬だが、7月のラジオNIKKEI賞(GⅢ、福島・芝1800m)で3着に入ると、9月のセントライト記念(GⅡ、中山・芝2200m)ではソールオリエンスに1馬身3/4差を付けて圧勝。しかし、レース後の疲労を考慮して菊花賞(GⅠ)への出走は回避。12月の香港ヴァーズ(G1、シャティン・芝2400m)を8着で終えて、2023年は幕を下ろした。
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