"問題児"の素行に母国メディアも眉をひそめている。
ボクシングの元世界3階級王者のジョン・リエル・カシメロ(フィリピン)に対し10月16日、日本ボクシングコミッション(JBC)が1年間の招へい禁止処分を発表した。カシメロは10月13日、横浜武道館でのサウル・サンチェス(米国)とのスーパーバンタム級10回戦において、前日計量で体重超過により失格。両陣営合意の下、当日計量をパスしたため試合は行なわれたものの、JBCは「オーバーウエイトによる契約不履行」を理由に処分を決定。数々のトラブルを起こしてきたカシメロのキャリアにまたひとつ、"汚点"が刻まれた。
【画像】"怪物"井上尚弥vsTJ・ドヘニーの戦いを厳選ショットでプレーバック! この事態を受け、フィリピン紙『The Manila Times』が10月26日、カシメロへの見解を綴った特集記事を配信。トピックには「カシメロが機会を逸した」と銘打たれている。
タイトルにある「機会」とはカシメロが熱望している、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)との試合を指している。同メディアはこれまでの経緯を踏まえ、「カシメロが体重を管理していれば、イノウエとの対戦はすでに実現していただろう」と論じている。
2021年、WBOバンタム級王座を保持していた当時、2団体王者の井上との統一戦の気運も高まっていたものの、ポール・バトラー(英国)との防衛戦が二度にわたり中止に。ここでも、カシメロの体重管理が原因のひとつとなり試合が行なわれず、タイトルも剥奪となった。
同メディアは、今回の処分や過去の"失態"も踏まえ、「カシメロには、イノウエにとって非常に競争力のある相手になるだけの資質が備わっている。彼はチャンピオンとしての経験、並外れたタフさ、そして『モンスター』を仔犬に変えてしまうような強烈なパンチ力を持っている。しかし、カシメロに欠けているのは、体重管理を維持するための規律だ」と苦言を呈した。
さらに、「もしカシメロが体重を管理し、バトラーに勝ってWBO王座を防衛していればイノウエとの統一戦はすでに実現していたはずだ」と主張。様々なトラブルを起こしてきた中でも、繰り返されてきた体重問題が、「イノウエとのメガファイトが未だ実現しない本当の理由」などと訴えている。
今回の処分により、さらに井上との一戦が遠のいたカシメロ。母国メディアもそのキャリアに失望の色を隠せないようだ。
構成●THE DIGEST編集部
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タイトルにある「機会」とはカシメロが熱望している、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)との試合を指している。同メディアはこれまでの経緯を踏まえ、「カシメロが体重を管理していれば、イノウエとの対戦はすでに実現していただろう」と論じている。
2021年、WBOバンタム級王座を保持していた当時、2団体王者の井上との統一戦の気運も高まっていたものの、ポール・バトラー(英国)との防衛戦が二度にわたり中止に。ここでも、カシメロの体重管理が原因のひとつとなり試合が行なわれず、タイトルも剥奪となった。
同メディアは、今回の処分や過去の"失態"も踏まえ、「カシメロには、イノウエにとって非常に競争力のある相手になるだけの資質が備わっている。彼はチャンピオンとしての経験、並外れたタフさ、そして『モンスター』を仔犬に変えてしまうような強烈なパンチ力を持っている。しかし、カシメロに欠けているのは、体重管理を維持するための規律だ」と苦言を呈した。
さらに、「もしカシメロが体重を管理し、バトラーに勝ってWBO王座を防衛していればイノウエとの統一戦はすでに実現していたはずだ」と主張。様々なトラブルを起こしてきた中でも、繰り返されてきた体重問題が、「イノウエとのメガファイトが未だ実現しない本当の理由」などと訴えている。
今回の処分により、さらに井上との一戦が遠のいたカシメロ。母国メディアもそのキャリアに失望の色を隠せないようだ。
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