競馬

日本馬の歴史的Vかなわずも、フォーエバーヤングのラスト猛追“鬼脚”に海外メディアが感動「プライドを見せてくれた」【ブリーダーズカップ】

THE DIGEST編集部

2024.11.03

日本のフォーエバーヤング(一番右)が米競馬の祭典で健闘の走りを見せた。(C)Getty Images

 歴史的快挙とはならなかった。

 現地11月2日(日本時間3日)、米競馬の祭典「ブリーダーズカップ」が米カリフォルニア州のデルマー競馬場で行なわれ、日本から3頭が出走したBCクラシック(ダート2000メートル)はフォーエバーヤング(牡3歳/栗東・矢作芳人厩舎)の3着が最高位だった。勝ったのは地元のシエラレオーネ(牡3歳/C.ブラウン厩舎)で、勝ちタイムは2分0秒78。それでも、日本の3歳馬がラストに見せた猛烈な末脚に世界の競馬関係者は大きな関心を寄せている。

 やはり地元勢は強かった。後方に位置していたシエラレオーネは3コーナー手前からまくるレース運びで、最後の直線で豪快に脚を伸ばし、先頭を走る米ダートG13勝のフィアースネス(牡3歳/T.プレッチャー厩舎)をとらえてゴールした。フォーエバーヤングは4番手で直線を向くと、懸命に追いかけたが及ばず3着。ワンツーフィニッシュを飾った米国の同世代2頭の背中を追うのがやっとだった。

 なお、川田将雅騎手が騎乗したウシュバテソーロ(牡7歳/美浦・高木登厩舎)は追い込み切れず10着。昨年の本レース2着馬のデルマソトガケ(牡4歳/栗東・音無秀孝厩舎)は逃げて失速し、13着に終わった。
 
 レース後のインタビューで矢作調教師は地元馬の強さに完敗を認めたが、海外関係者の評価は決して低くないようだ。世界中のあらゆる競馬レース情報を発信している大手ウェブメディア『World Horse Racing』はフォーエバーヤングのラスト猛追に注目。「彼は日本の"プライド"を見せてくれた」と公式SNSに綴り、米競馬の祭典で3位に大きく躍進した同馬のスピリットを称賛。激走直後の動画を投稿し、労いの言葉をかけた。

 他にも、日本の競馬に精通しているアーチー・ブルックス氏は「フォーエバーヤングは3着に健闘した」と速報を打ち、直線で盛り返した姿に好評価を与えた。

 米国馬以外では1993年のアルカング、2008年のレイヴンズパスしか勝ったことがないダート最高峰の一戦。その高い壁に今年も日本勢のチャレンジは跳ね返される形となったが、フォーエバーヤングには来年リベンジの機会を期待せずにはいられない。

構成●THE DIGEST編集部

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【動画】フォーエバーヤングが健闘の3着。終盤には猛烈な末脚も届かず