日本男子が躍動だ。
11月8日、フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯が東京・代々木競技場第一体育館で行なわれ、初日の男子ショートプログラムは北京五輪銀メダリストの鍵山優真が圧巻のノーミス演技で驚異の105.70点をマーク。シーズンベストをあっさり更新する会心の出来で首位発進を決めた。
これまで日本男子をけん引してきた五輪2大会連続メダリストの宇野昌磨が5月に現役引退を発表。2026年ミラノ五輪の代表争いが群雄割拠と呈すなか、鍵山がGP初戦でいきなり観衆の目を釘付けにするパフォーマンスを魅せた。
最初の4回転サルコウを難なく降りると、続く4回転+3回転の連続トウループを着氷。3つ目のトリプルアクセルも決めて、GOE(出来栄え点)はどれも高い加点が付いた。加えて、ソチ五輪銅メダリストのカロリーナ・コストナー氏が直々に振り付けを指導していることもあり洗練されたスケーティング技術、指先まで意識してプログラムを目一杯に表現し、観客のため息を誘った。
演技後は両手でガッツポーズを繰り出し、会場はスタンディングオベーション。数え切れないほどの日の丸と自身の応援バナーが揺られ、その声援に鍵山は笑顔のピースサインで応えた。
今シーズン初戦だったイタリア・ロンバルディア杯の得点を大きく上回るスコアを叩き出すと、若武者は満面の笑みを浮かべて父・正和コーチやコストナー氏らと喜びを分かち合った。
他の日本勢も大活躍だった。GP開幕戦のアメリカ大会で表彰台だった三浦佳生はシーズンベストを超える102.96点で2位を叩き出し、演技後は大きくガッツポーズ。壷井達也も85.02点で3位となり、日本勢が1~3位までを独占。明日のフリーに大きな弾みをつけた。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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演技後は両手でガッツポーズを繰り出し、会場はスタンディングオベーション。数え切れないほどの日の丸と自身の応援バナーが揺られ、その声援に鍵山は笑顔のピースサインで応えた。
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