F1第22戦のラスベガス・グランプリは11月23日に決勝が行なわれ、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は9位入賞を果たした。
7番グリッドからのスタートとなった角田は、安定したドライビングを続けながら多くのラップで入賞圏を維持し、29周目の2度目のピットインの後、最終スティントではコンストラクターズ・チャンピオンシップのライバルであるハースのニコ・ヒュルケンベルクにオーバーテイクを許したが、続けて背後に迫ったセルジオ・ペレス(レッドブル)に対しては最後まで順位を譲ることなく、2ポイントをチームに持ち帰った。
2戦連続での入賞を果たした角田は、RBの公式サイトを通して「今日は簡単なレースではありませんでしたが、できる限りのことを最大限に出し切れたと思いますし、チームとしても週末を通して大きな進歩を遂げられたと思います。ポイント圏内でフィニッシュできたことは嬉しいですが、同時にチャンピオンシップを考えると、幾つかポイントを失ったのは少し悔しいです」とふたつの異なる感情を明らかにし、以下のように続けている。
「調子も良く、自信を持って走れたことは、とりわけこうしたサーキットでは重要なので、その点には満足しています。また今回、力強いレースペースを示せたことも嬉しいです。あと2戦残っていますが、シーズンの最後まで全力で戦い抜くつもりです。そして、来週のカタールでのレースがすでに楽しみです」
またメディアのインタビューでは、「今回、チームの特別なカラーリングで良いレースができたと思います。最初は映画『トイ・ストーリー』のバズ・ライトイヤーに似ているなと思いましたが、レースではその彼になりきって、1周1周で最大限に力を出し切りました。パフォーマンスや結果には満足しています。ただ正直言うと、チャンピオンシップで戦っているハースに抜かれたのは少し悔しいです。でも、受け入れるしかありません」と語っている(ブラジルのF1専門サイト『GRANDE PREMIO』より)。
同じレッドブル・グループの一員として、4年連続で世界王者となったマックス・フェルスタッペンに対して、「4度目のワールドチャンピオンを獲得し、本当におめでとう! 彼はここまでとても素晴らしいシーズンを送り、このタイトルに相応しい活躍を見せてくれました」と祝福の言葉を贈った角田だが、チーム内では入賞を飾った彼に対して賛辞が贈られており、自身は苦しいレースで16位に終わったチームメイトのリアム・ローソンも「ユウキがポイントを獲得できて良かった」とコメントしている。
RBのマシン・パフォーマンス責任者のギョーム・ドゥゾトゥーは、「ユウキは堅実なレースをし、重要な2ポイントを獲得した。この週末の始まりを振り返ると、ここまでの進歩には満足できる」とドライバーとチーム両方の働きぶりに満足感を示し、ローラン・メキーズ代表も「ユウキにとっては、ずっとライバルたちと戦いながら、素晴らしいオーバーテイクを仕掛けるなど、忙しいレースとなった。残り5周で順位を落としたのは悔しかったが、全体的には良いペースを見せ、非常に重要なポイントを獲得した」とポジティブに評した。
各国専門メディアの報道では、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は「日本人ドライバーはスタート時にポジションを維持し、ポイント獲得を目指してミスなく戦い抜いた。ただし、最初のピットストップでは少しヒヤリとする場面があった。ピットレーンを出る際、速度制限を示す看板にぶつかってしまったが、幸いにも車にダメージはなかった。その後、ペレスを抑えながらポジションを維持し、レースを終えている」と、彼のレースを振り返っている。
対してポーランドのF1専門サイト『dziel pasje』は、イタリア・ファエンツァのチームの視点から、この週末をネガティブに総括し、「RBは複雑な感情を抱えている。ラスベガスで中団争いを制することができなかったからだ。角田はヒュルケンベルクとの直接対決に敗れたことで、ハースとのポイント差は5に広がった。そして、アルピーヌ(ノーポイント)をランキングで追い越すことも叶わなかった」と綴った。
最後に、英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、「ラスベガスGPでの勝者と敗者」という記事において、「勝者」に選定したヒュルケンベルクに言及する中で、「角田にも一言。週末全体のパフォーマンスを考えると、非公式ながら彼も『勝者』と言えるだろう。レッドブルのシート争いのライバルたちと比べても際立っていた。ペレス(15番グリッド)は確かに悪くないリカバリーを見せたが、それでもフィニッシュラインでは角田に0.3秒遅れをとった」と称賛している。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】Q3進出をチームと喜ぶ角田裕毅の無線
7番グリッドからのスタートとなった角田は、安定したドライビングを続けながら多くのラップで入賞圏を維持し、29周目の2度目のピットインの後、最終スティントではコンストラクターズ・チャンピオンシップのライバルであるハースのニコ・ヒュルケンベルクにオーバーテイクを許したが、続けて背後に迫ったセルジオ・ペレス(レッドブル)に対しては最後まで順位を譲ることなく、2ポイントをチームに持ち帰った。
2戦連続での入賞を果たした角田は、RBの公式サイトを通して「今日は簡単なレースではありませんでしたが、できる限りのことを最大限に出し切れたと思いますし、チームとしても週末を通して大きな進歩を遂げられたと思います。ポイント圏内でフィニッシュできたことは嬉しいですが、同時にチャンピオンシップを考えると、幾つかポイントを失ったのは少し悔しいです」とふたつの異なる感情を明らかにし、以下のように続けている。
「調子も良く、自信を持って走れたことは、とりわけこうしたサーキットでは重要なので、その点には満足しています。また今回、力強いレースペースを示せたことも嬉しいです。あと2戦残っていますが、シーズンの最後まで全力で戦い抜くつもりです。そして、来週のカタールでのレースがすでに楽しみです」
またメディアのインタビューでは、「今回、チームの特別なカラーリングで良いレースができたと思います。最初は映画『トイ・ストーリー』のバズ・ライトイヤーに似ているなと思いましたが、レースではその彼になりきって、1周1周で最大限に力を出し切りました。パフォーマンスや結果には満足しています。ただ正直言うと、チャンピオンシップで戦っているハースに抜かれたのは少し悔しいです。でも、受け入れるしかありません」と語っている(ブラジルのF1専門サイト『GRANDE PREMIO』より)。
同じレッドブル・グループの一員として、4年連続で世界王者となったマックス・フェルスタッペンに対して、「4度目のワールドチャンピオンを獲得し、本当におめでとう! 彼はここまでとても素晴らしいシーズンを送り、このタイトルに相応しい活躍を見せてくれました」と祝福の言葉を贈った角田だが、チーム内では入賞を飾った彼に対して賛辞が贈られており、自身は苦しいレースで16位に終わったチームメイトのリアム・ローソンも「ユウキがポイントを獲得できて良かった」とコメントしている。
RBのマシン・パフォーマンス責任者のギョーム・ドゥゾトゥーは、「ユウキは堅実なレースをし、重要な2ポイントを獲得した。この週末の始まりを振り返ると、ここまでの進歩には満足できる」とドライバーとチーム両方の働きぶりに満足感を示し、ローラン・メキーズ代表も「ユウキにとっては、ずっとライバルたちと戦いながら、素晴らしいオーバーテイクを仕掛けるなど、忙しいレースとなった。残り5周で順位を落としたのは悔しかったが、全体的には良いペースを見せ、非常に重要なポイントを獲得した」とポジティブに評した。
各国専門メディアの報道では、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は「日本人ドライバーはスタート時にポジションを維持し、ポイント獲得を目指してミスなく戦い抜いた。ただし、最初のピットストップでは少しヒヤリとする場面があった。ピットレーンを出る際、速度制限を示す看板にぶつかってしまったが、幸いにも車にダメージはなかった。その後、ペレスを抑えながらポジションを維持し、レースを終えている」と、彼のレースを振り返っている。
対してポーランドのF1専門サイト『dziel pasje』は、イタリア・ファエンツァのチームの視点から、この週末をネガティブに総括し、「RBは複雑な感情を抱えている。ラスベガスで中団争いを制することができなかったからだ。角田はヒュルケンベルクとの直接対決に敗れたことで、ハースとのポイント差は5に広がった。そして、アルピーヌ(ノーポイント)をランキングで追い越すことも叶わなかった」と綴った。
最後に、英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、「ラスベガスGPでの勝者と敗者」という記事において、「勝者」に選定したヒュルケンベルクに言及する中で、「角田にも一言。週末全体のパフォーマンスを考えると、非公式ながら彼も『勝者』と言えるだろう。レッドブルのシート争いのライバルたちと比べても際立っていた。ペレス(15番グリッド)は確かに悪くないリカバリーを見せたが、それでもフィニッシュラインでは角田に0.3秒遅れをとった」と称賛している。
構成●THE DIGEST編集部
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