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競馬

史上稀にみる“超スロー”ペースでの決着。日本の総大将ドウデュースが異次元の末脚を炸裂【ジャパンカップ】

三好達彦

2024.11.26

1番人気ドウデュース(左)が武豊騎手のエスコートでGⅠ5勝目を飾った。写真:産経新聞社

1番人気ドウデュース(左)が武豊騎手のエスコートでGⅠ5勝目を飾った。写真:産経新聞社

 海外の強豪3頭を迎えて行なわれたジャパンカップ(GⅠ、東京・芝2400m)は、単勝1番人気に推されたドウデュース(牡5歳/栗東・友道康夫厩舎)が後方から追い込んで快勝。秋の天皇賞(GⅠ)に次いで、秋の中長距離三冠レースのうち2連勝を飾った。

 2着には、逃げ・先行策から粘った8番人気のシンエンペラー(牡3歳/栗東・矢作芳人厩舎)と、7番人気のドゥレッツァ(牡4歳/美浦・尾関知人厩舎)の2頭が同着で入賞。中団から進んだ2番人気のチェルヴィニア(牝3歳/美浦・木村哲也厩舎)と3番人気のジャスティンパレス(牡5歳/栗東・杉山晴紀厩舎)はラストスパートで伸び負けして、それぞれ4着、5着に敗れた。

 注目された海外馬は、フランス調教のゴリアット(セン4歳/F.グラファール厩舎)が6着、アイルランド調教のディープインパクト産駒オーギュストロダン(牡4歳/A.オブライエン厩舎)が8着、ドイツ調教のファンタスティックムーン(牡4歳/S.シュタインベルク厩舎)は11着に敗れた。
 
 44回目を迎えたジャパンカップは異常なレースになった。「逃げ馬不在」と言われた戦前の読み通り、レース史上稀にみる遅さで展開したのだ。

 1頭を除いては五分のスタートを切ったものの、しばらくはお互いの出方を探り合う様子が続いたが、「ほかの馬が行かなかったらハナへ行くつもりだった」(坂井瑠星騎手)というシンエンペラーが先頭に立ち、2番手には予想外にソールオリエンス(牡4歳/美浦・手塚貴久厩舎)が収まる。

 以後、3番手にダノンベルーガ(牡5歳/美浦・堀宣行厩舎)が進出し、そこへチェルヴィニアが出ていくと、彼女の外からフタをするようにスターズオンアース(牝5歳/美浦・高柳瑞樹厩舎)が進出。ジャスティンパレスとオーギュストロダンは中団の7番手を進み、ゴリアットはその後ろの9番手、スタートダッシュが鈍かったファンタスティックムーンは後方の11番手。そして日本の大将格となるドウデュースは、さらにその後ろの13番手からレースを進めた。
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