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格闘技・プロレス

「手も足も出なかった」「すぐ眠りに落ちた」UFC初陣で失神一本負けの朝倉海に米メディアは辛辣ジャッジ。絶対王者とのデビュー戦に同情も

THE DIGEST編集部

2024.12.09

朝倉はパントージャのバックチョークで締め落とされた。(C) Getty Images

朝倉はパントージャのバックチョークで締め落とされた。(C) Getty Images

 無念の一本負けを喫した。

 現地12月7日、世界最高峰の総合格闘技団体「UFC」に参戦した元RIZINバンタム級王者の朝倉海が米ラスベガスで行なわれた「UFC310」でUFC世界フライ級王者アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)と対戦し、2ラウンドでバックチョークを決められて敗北した。失神でのレフェリーストップという衝撃の結果に海外メディアはシビアな意見が並んだ。

 文字通りの完敗だった。朝倉は開始直後にパントージャの強烈な左フックを浴び、グラつくがこれを耐えしのぐと、強烈な飛び膝蹴りをボディに打ち込み反撃。さらにスピードあるミドルキックやパンチなど打撃で王者と真っ向から打ち合い、緊迫の第1ラウンドを終えた。

 確かな手応えを掴んだなかで迎えた第2ラウンド。絶対王者の牙が日本人ファイターを仕留めにかかった。ゴング早々にパントージャの打撃を被弾した朝倉はゲージに押し込まれると、バックを取られた。なんとか剥がそうとするが、寝技が得意の王者のペースにはまり、グラウンドに持ち込まれる。防戦一方の展開になると、パントージャの右腕が蛇のように首に巻き付くと一気に締めつけられた。顔を真っ赤にしながら耐えるが次第に意識が遠のき、最後は腕がダラッと落ちて失神。レフェリーストップで朝倉の一本負けが宣告された。

 試合後は立ち上がり、呆然とした表情を浮かべた朝倉。日本人初のUFC王座獲得はならず、悔しさに顔を歪ませリングを去った。
 
 世界中の猛者が集う最高峰のリングで、デビュー即タイトルマッチという異例の待遇で臨んだ日本人ファイターの初陣について、現地メディアの評価は厳しい。米スポーツ専門局『ESPN』は、「パントージャはデビュー戦のアサクラを相手に圧倒的なパフォーマンスを見せ、フライ級世界最強の座を確固たるものにした」と記し、王者の完勝っぷりを伝えた。

 さらに、「アサクラの打撃がチャンピオンにとって問題となるのではないか?との懸念があったが、パントージャは第1ラウンド開始からわずか数秒で元RIZINバンタム級王者にプレッシャーをかけることで、その懸念を払拭した。アサクラはブラジル人の寝技に耐えられず、すぐ眠りに落ちた。パントージャは類まれなパフォーマンスで相手との差を広げ続けている」と総合的にパントージャが一枚も二枚も上だったとまとめた。
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