12月15日、2歳マイル王決定戦であり、同時に来春のクラシック戦線を占う重要なレースである朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ、芝1600m)が行なわれる。先週の阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)と同様、本レースも例年の阪神から京都へ舞台を移しての開催となる。
過去10年のデータによると、1番人気の勝率は50%あり、連対率は70%、3着内率は90%と、信頼度は非常に高い。同じく2番人気の勝率は20%、連対率が40%、3着内率は60%と、これもかなりの好率を示している。しかし3番人気になると、勝率が10%、連対率が20%、3着内率は40%と、かなり心もとない存在に変わっていく。
ちなみに2、3着にはしばしば二桁人気の馬が飛び込んでいる。2014年2着のアルマワイオリ(14番人気)、2015年3着のシャドウアプローチ(11番人気)、2016年3着のボンセルヴィーソ(12番人気)、2019年3着のグランレイ(14番人気)。他にも、2018年の2着には9番人気のクリノガウディーが入っている。
もちろん、その年のメンバーによって人気上位の馬に対する信頼性は変動するものだろうが、データに基づいてみるならば、1番人気と2番人気を主軸にし、流す相手に人気薄をピックアップするのがレースにフィットする狙い方と言えそうだ。
さて、今年のメンバーは上位の実力が伯仲しているように感じるが、そのなかでも上位人気に推されそうなのが、サウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ、東京・芝1600m)を制したアルテヴェローチェ(牡2歳/栗東・須貝尚介厩舎)と、条件戦で強い勝ち方をしたミュージアムマイル(牡2歳/栗東・高柳大輔厩舎)だ。
アルテヴェローチェはマイルから中距離までをカバーしたモーリス(父スクリーンヒーロー)の産駒。7月の新馬戦(札幌・芝1500m)をきわどくクビ差で制すると、2か月の休養を挟んで10月のサウジアラビアロイヤルカップに2番人気で出走。直線坂下ではほぼ最後方だったが、外から鋭い末脚で一気に差し切って優勝。馬場状態は稍重だったが、1分33秒0という速い走破タイムを叩き出した。テンションの高さや前進気勢の強さが気になったが、これは関東への長距離輸送も影響したもので、京都への短い輸送で済む今回は改善がみられるだろう。上位人気を得るのが当然の存在である。
ミュージアムマイルは、2015年に本レースを制したリオンディーズ(父キングカメハメハ)の産駒。8月のデビュー戦(中京・芝1600m)はゲートで大きく出遅れて最後方からの競馬となり、終いはよく追い込んだが3着まで。2戦目となる10月の未勝利戦(京都・芝1800m)では五分のスタートを切って3番手を進むと、直線ではやや反応の鈍さを見せたが、それでも逃げ馬をきっちりと捉えて初勝利を挙げた。そして11月の黄菊賞(1勝クラス、京都・芝2000m)は、一団となった馬群の半ばを進むと、最終コーナーからスパート。すると一気に末脚を爆発させ、2着に3馬身、0秒5もの差を付けて完勝。ポテンシャルの高さを見せ付けた。
ただし、近2戦はともに8頭立てのレースであり、それゆえレースぶりの拙さをカバーできたという側面もある。16頭の多頭数競馬をどのようにこなすのか。また、マイルの激しい流れに対応できるかどうか。期待と不安が半々の1頭と言えそうだ。
過去10年のデータによると、1番人気の勝率は50%あり、連対率は70%、3着内率は90%と、信頼度は非常に高い。同じく2番人気の勝率は20%、連対率が40%、3着内率は60%と、これもかなりの好率を示している。しかし3番人気になると、勝率が10%、連対率が20%、3着内率は40%と、かなり心もとない存在に変わっていく。
ちなみに2、3着にはしばしば二桁人気の馬が飛び込んでいる。2014年2着のアルマワイオリ(14番人気)、2015年3着のシャドウアプローチ(11番人気)、2016年3着のボンセルヴィーソ(12番人気)、2019年3着のグランレイ(14番人気)。他にも、2018年の2着には9番人気のクリノガウディーが入っている。
もちろん、その年のメンバーによって人気上位の馬に対する信頼性は変動するものだろうが、データに基づいてみるならば、1番人気と2番人気を主軸にし、流す相手に人気薄をピックアップするのがレースにフィットする狙い方と言えそうだ。
さて、今年のメンバーは上位の実力が伯仲しているように感じるが、そのなかでも上位人気に推されそうなのが、サウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ、東京・芝1600m)を制したアルテヴェローチェ(牡2歳/栗東・須貝尚介厩舎)と、条件戦で強い勝ち方をしたミュージアムマイル(牡2歳/栗東・高柳大輔厩舎)だ。
アルテヴェローチェはマイルから中距離までをカバーしたモーリス(父スクリーンヒーロー)の産駒。7月の新馬戦(札幌・芝1500m)をきわどくクビ差で制すると、2か月の休養を挟んで10月のサウジアラビアロイヤルカップに2番人気で出走。直線坂下ではほぼ最後方だったが、外から鋭い末脚で一気に差し切って優勝。馬場状態は稍重だったが、1分33秒0という速い走破タイムを叩き出した。テンションの高さや前進気勢の強さが気になったが、これは関東への長距離輸送も影響したもので、京都への短い輸送で済む今回は改善がみられるだろう。上位人気を得るのが当然の存在である。
ミュージアムマイルは、2015年に本レースを制したリオンディーズ(父キングカメハメハ)の産駒。8月のデビュー戦(中京・芝1600m)はゲートで大きく出遅れて最後方からの競馬となり、終いはよく追い込んだが3着まで。2戦目となる10月の未勝利戦(京都・芝1800m)では五分のスタートを切って3番手を進むと、直線ではやや反応の鈍さを見せたが、それでも逃げ馬をきっちりと捉えて初勝利を挙げた。そして11月の黄菊賞(1勝クラス、京都・芝2000m)は、一団となった馬群の半ばを進むと、最終コーナーからスパート。すると一気に末脚を爆発させ、2着に3馬身、0秒5もの差を付けて完勝。ポテンシャルの高さを見せ付けた。
ただし、近2戦はともに8頭立てのレースであり、それゆえレースぶりの拙さをカバーできたという側面もある。16頭の多頭数競馬をどのようにこなすのか。また、マイルの激しい流れに対応できるかどうか。期待と不安が半々の1頭と言えそうだ。
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