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格闘技・プロレス

「何も覚えていない」失神KO負け“カズジュニア”三浦孝太が震える涙声で実力不足を痛感「親以外で出れる理由を作りたかった」【RIZIN】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2024.12.31

三浦(右)は失神KO負けを喫した。写真:永島裕基

三浦(右)は失神KO負けを喫した。写真:永島裕基

 文字通り、茫然自失な表情だった。

 12月31日、さいたまスーパーアリーナで開催されている「RIZIN DECADE」の第1部『雷神番外地』の第4試合で“キングカズ”こと、サッカー元日本代表FW三浦知良の次男である三浦孝太が冨澤大智と対戦し、顔面へ膝蹴りを浴びてKO負けを喫した。試合後、インタビューに登壇したが。「何も覚えてない。会場に来たことすらも覚えていない」と記憶が飛んでいることを明かし、涙声で今後のことについて語った。

 壮絶な決着だった。1ラウンド113秒、スタンディングからタックルを仕掛けようと冨澤の足元に飛び込んだタイミングで、カウンター気味に相手の膝が顎にクリーンヒット。そのまま豪快に後ろに倒れて失神し、無情のゴングが鳴り響いた。

 三浦は後頭部を氷で冷やしながらインタビュールームに入り、試合の率直な感想を問われたが、「何も覚えていない」と漏らし、「会場に来てたこともちょっと覚えてなくて。今は何をしに来てるのか、あんまり分かってない。試合については何も覚えてなくて、うっすら夢みたいな感じで、 セレモニーとかがあったのはなんか徐々に思い出してはきているけど...どこまでが現実だったのかっていうのが、モヤモヤしている状態」と記憶が曖昧な状況であることを明かした。
 
 2年連続の大舞台についても、「今回、ちょっと自分としてはこの舞台に立つのは、ふさわしくないんじゃないかなとも思っていた」と吐露する。「デビューできたのは親のおかげだったり、みんなの期待で出てこれて、デビュー戦はいい結果を出せていたんですけど、格闘技を真剣にやってる人との力の差を見せられてしまってる部分がある」と自分の実力不足を痛感。次のように涙ながらに語った。

「デビューしてから知名度だったり、自分自身がどこに向かっていくべきなのかをこの1年考えて、自分が(RIZINに)出れる理由を親以外で何か作りたいと思って活動していたんですけど、やっぱりこういう結果が続いちゃうと...(涙声)...なんか自分は自分にしか出せない色っていうのを見せるべき場所で見せていく方が、いいのかなと思ってしまいます」

 プロ格闘家として3連敗、大晦日のRIZINで2連敗と結果を残せなかった三浦。現在の揺れる胸中を吐露した22歳はファイターとして窮地に立っている。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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