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バレーボール

ペルージャが今季23試合目にして公式戦初黒星…石川祐希は15得点も、リーグ2位のトレンティーノにフルセットの末に惜敗

佳子S.バディアーリ

2025.01.16

石川はチーム2位の15点をマークしたものの、ペルージャは今季初黒星を喫した。(C)  Maurizio Lollini

石川はチーム2位の15点をマークしたものの、ペルージャは今季初黒星を喫した。(C) Maurizio Lollini

 現地時間1月12日、バレーボールのイタリアリーグ/スーペルレーガで2024-25シーズン後半第5節が行われ、男子日本代表の石川祐希が所属する首位シル スーザ ヴィム・ペルージャが、2位イタス・トレンティーノとホームで対戦。セットカウント2-3(25-20、20-25、25-18、21-25、22-24)で大接戦の末に惜しくも敗れ、今季公式戦23試合目にして初の黒星を喫した。

【動画】石川祐希も躍動! 激戦のペルージャvsトレンティーノ戦
 リーグ頂上対決とあって、5,000人収容のペルージャの本拠地は、4日前にチケットが完売。当日券を求めて会場を訪れるも入手できなかった多くの現地ファンが、試合が始まった後もあきらめきれず入場口付近に溢れていた。

 今季これまで両者対戦はペルージャが2戦2勝。スーペルコッパの決勝では、MVP(マン・オブ・ザ・マッチ)に輝いた石川の活躍により、逆転でフルセットマッチを制して大会6冠と3連覇を成し遂げ、リーグ前半のアウェー戦は司令塔のイタリア代表シモーネ・ジャンネッリが負傷欠場する中、セットカウント3-1で白星を挙げた。

 大注目の一戦へ、ペルージャはアウトサイドヒッター(OH)にウクライナ代表オレフ・プロツニスキーとポーランド代表カミル・セメニウクを先発起用。前節MVPの石川はコートサイドで試合開始を見守ったが、被ブロックが3本に上ったセメニウクとの交代で第1セット終盤から出場すると、セットポイントで悪球を叩いて相手ブロックに吸い込ませ、試合を先行した。この日、石川は激闘の決着目前までコートに立ち続けた。

 第2セットを一度もリードを奪えずに落としたペルージャだったが、僅差で追う展開で中盤へ突入した3セット目は、ミドルブロッカー(MB)のアルゼンチン代表アグスティン・ロセルのサーブで、石川のレフト攻撃を皮切りに5連続ブレーク。逆転に成功した後、石川はクロス弾でラリーをものにし、さらにエースでも追加点に貢献し、勢いに乗ったペルージャが勝利に王手をかけた。

 ところが、第4セットは2点のリードで迎えた後半の入りに、石川の被ブロックとオポジット(OP)ワシム・ベンタラの誤打に続き、プロツニスキーがレセプションで苦戦して5連続失点。そのままトレンティーノに逃げ切られてタイブレークへ持ち込まれた。

 昨季のイタリア王者とCEVチャンピオンズリーグ(CL)を制した欧州覇者の戦いは、そのインテンシティの高さを物語る展開が待ち受けていた。一進一退の前半を終えて1点を追うペルージャは、コートチェンジ後にプロツニスキーのレフト弾とエースで逆転するも、続くサーブがエンドラインを越えて9-9。相手が仕掛けたショートサーブでエースを献上した石川は、次のレセプションでは強烈な打球を上げ切ってみせるも、その際に左ふくらはぎの筋痙攣を発症。試合続行が困難となり、9-10でコートを後にした。

 そして、マッチポイント5回目の17-16に、今度はサーブを放ったプロツニスキーが大腿後部を痛めてベンチへ。ペルージャは、このセットですでに若手OHをリリーフサーバーで起用したため投入できず、出場していなかったMBを送り込む緊急事態に直面。それでも、さらに勝利への好機を5回にわたり手にする。しかし、合計10回のマッチポイントをものにできずに、19-18でセッターのイタリア代表リカルド・ズベルトリを左脚負傷で欠くも粘り続けた相手に屈して今季初黒星。無敗記録はリーグ戦15試合、公式戦22試合で途絶えた。

 石川は、チーム2位の15得点(アタック14、エース1)。試合後のリーグ配信番組に生出演が予定されていたため、コートを足早に離れて準備へ向かった。クラブは怪我の様子を、筋痙攣のみと公式にアナウンス。試合翌日には、選手本人が地元メディアの取材に応え、「問題なし」とコメントしている。
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