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格闘技・プロレス

「圧倒する試合がいいですけど…」井上尚弥に全幅の信頼も、大橋秀行会長が警戒する韓国人ファイターの底知れぬ“ハングリー"「一か八かの勝負をかけてくる」

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.01.24

井上尚弥と対戦するキム・イェジュン。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

井上尚弥と対戦するキム・イェジュン。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 プロボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥が、WBO同級11位キム・イェジュン(韓国)と1月24日に東京・有明アリーナで対戦する。23日には横浜市内で前日計量が実施され、両者とも55.2キロで一発クリアした。延期に対戦相手の急きょ変更も重なった異例の興行に、大橋秀行会長も苦労が絶えなかったと漏らした。
【画像】井上尚弥ら全選手が計量パス!有明でのタイトルマッチに向けた前日計量の様子をお届け!

 昨年の10月24日、井上にとってスーパーバンタム級に転向して5試合目、3度目となる4団体統一戦が発表されてから約3か月。大橋ジムの大橋秀行会長は全選手の計量を終えたあと、囲み取材に応じた。

「大橋ジムでは今まで50戦ぐらい世界戦をやっているけど、ここまで来るまで本当に一番苦しかった」

 思わずそう漏らした本音。会長として、これまで愛弟子の身の周りのサポートを熱く続けた同氏でも、今回ばかりは心身の苦労が絶えなかったという。
 
 当初の試合は昨年12月24日にIBF、WBOスーパーバンタム級1位のサム・グッドマン(オーストラリア)と闘う予定だったが、グッドマンがスパーリング中に左目上を裂傷し、試合が1か月延期された。予想もしないスケジュール変更を余儀なくされた井上陣営だったが、さらなる衝撃の一報が届く。グッドマンが今月11日、再び左目上をカットするアクシデントに見舞われ、試合をすることが不可能となり棄権を発表。まさかの事態だったが、連絡を受けた大橋会長はここから迅速な対応をみせ、リザーブ契約を結んでいたキム・イェジョンを代役挑戦者として立たせ、試合開催にこぎ着けた。

 現役時代は韓国人ファイターと拳を交えたことがある大橋会長は、今回が初のビッグマッチとなる32歳の韓国人ボクサーについて、「もともと試合はする予定だったので練習はしていた。彼の経歴を聞くと孤児院で育ってハングリー精神旺盛だし、精神的な強さもある。動揺といったものはなく、逆にチャンスと捉えているようで、やる気を見せて闘志がメラメラ燃えている感じがした」と高く評価する。
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