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格闘技・プロレス

「圧倒する試合がいいですけど…」井上尚弥に全幅の信頼も、大橋秀行会長が警戒する韓国人ファイターの底知れぬ“ハングリー"「一か八かの勝負をかけてくる」

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.01.24

井上(左)とキム・イェジュン(右)は計量を一発クリアし、決戦に臨む。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

井上(左)とキム・イェジュン(右)は計量を一発クリアし、決戦に臨む。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 一方で、思わぬ形で実現した日韓戦の意義をこう語る。

「今回、こういうキッカケでこれが起爆剤となって、また韓国が強くなってくれればいいなと思う。ピンチはチャンス。向こうにとっては『韓国版・ロッキー』になっていると思うが、これでいい試合になれば(韓国の)ボクシングが強くなると思う。大橋ジムとしては、(井上が)圧倒する試合がいいですけどね...」
 
 キムにとっては、日本が誇るモンスターとの試合は文字通り千載一遇のチャンスである。過去、日本人との対戦は7戦全勝と”日本人キラー”ぶりを発揮している。前日の記者会見では「井上選手と試合をするのは、すべての選手にとって光栄なこと」だと話し、リスペクトを込めた言葉を送るものの、「私は試合を絶対に楽に終わらせるつもりはない。最後まで自分の姿を見せたい」と、この試合にかける覚悟を垣間見せた。大橋会長は「(キム選手は)判定まで逃げ切ってやろうというタイプには見えない。1ラウンドから一か八かの、勝負をかけてくるような感じになると思う。逆にそれでスリリングな試合になるかな」などと、試合の見通しを語った。

 左右両構えで戦うことができ、愛称は「トラブルメーカー」。その異名通り、有明アリーナのリングを震撼させるトラブルを引き起こすのか。井上が圧倒的に有利なのは間違いないが、一発で形勢が決まる怖さがあるのがボクシング。無敵のモンスターといえど、油断は禁物なのかもしれない。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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