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“神ショット連発”のロコ・ソラーレ藤澤五月。極限プレッシャーのラスト一投に笑顔で「最後も自信あった」【日本選手権】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.02.05

2次リーグ進出を決めたロコ・ソラーレ。藤澤は神ショットを連発した。(C)JCA/H.IDE

 大黒柱のラスト一投が勝負にケリをつけた。

 2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪の代表出場権争いにも関わるカーリングの日本選手権は2月5日、女子の1次予選リーグ最終戦が行なわれ、2022年北京五輪銀メダルのロコ・ソラーレが中部電力を6対5で下し、初戦黒星スタートから怒とうの3連勝を果たした。これで通算成績を3勝1敗とし、Aブロック2位で2次リーグ進出を決めた。

 過去6度の大会優勝を誇り、長年のライバル関係にある名門に競り勝った。第5エンドまでは3対3と互角の展開だったが、第6エンドでスキップの藤澤五月が完璧なドローショットをハウス内の中心に置き1点をもぎ取る。会心の一投に藤澤は両手を上げてスタンドを煽り、チームメイトと喜びのハイタッチをかわした。

 だが、負けじと中部電力も得点を取り合い、第9エンド終わりまで5対5の同点のまま、勝負は最終10エンドへ。中部電力のストーンがハウス内に1つ残り、このままいけば中部電力が勝利する重圧のなか、藤澤がまたも完璧なドローを決めて接戦に終止符を打った。

 白熱したゲームを制した藤澤は試合後、「1エンド目から緊張感のある試合だった。危ないエンドも何度かあったけれど、しっかり耐え抜いた」と振り返り、「長く(五輪)代表を争う中部電力さんとの戦い。いい試合ができて良かったです」とホッとしながらも、充実した表情を浮かべた。
 
 前半5エンドはドロー、テイクともショット効果率が驚異の100%を記録した。「ドローがいいなと思っていたので、この試合に関しては自信をもって投げられた」とうなずいた。決まる瞬間まで気が抜けなかったが、「最後も自信があった」と極限のプレッシャーを、まるで楽しんでいたかのように最後の一投を笑顔で答えた。

 今大会は初の首都圏開催であり、例年よりも注目度は高い。しかも、この日は平日にもかかわらずアリーナには大勢の観客が集まり、熱戦を最後まで見守った。「本当にこの大会を通してたくさんの観客に来ていただいて、グランドスラムよりも観客の方がたくさん大歓声を送ってくださっているので、歓声に見合う試合をしたいと思っていました。ここからまたさらにギアを上げて、良い緊張感を持ちつつ、チームショットを決めていきたいです」と、大黒柱は勝負の2次リーグに向け意気込んだ。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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