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格闘技・プロレス

友人同士の壮絶な打ち合いに決着着かず...WBA世界バンタム級王者の堤聖也がドローで初防衛成功!「大吾ありがとう、強かったよ」

谷健生(THE DIGEST編集部)

2025.02.24

比嘉との死闘を繰り広げた堤(左)。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

比嘉との死闘を繰り広げた堤(左)。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 WBA世界バンタム級王者の堤聖也(角海老宝石)は2月24日、有明アリーナ(東京)で同級4位の比嘉大吾(志成)との王座防衛戦に臨み、ドローで初防衛に成功した。

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 両者は2020年10月にプロ初対戦しており、その際は10回ドローに終わっていた。今回の再戦は、堤にとっては昨年10月に井上拓真(大橋)から王座を獲得して以降初の防衛戦。対する比嘉は昨年9月の武居由樹(大橋)とのタイトルマッチに敗れ引退を示唆していたものの友人との対戦を決意した経緯があった。

 序盤からジャブ、左フックを効果的に当てる比嘉に対し、防戦に回る堤。比嘉の頭が右目の瞼上に当たり流血するアクシデントに見舞われた王者は第6R以降に持ち味の連打でダメージを与える。しかし出血の続く右目側から飛んでくる比嘉の左をもらう場面が目立った。

 第9R、堤は手数を増やすものの、比嘉のパンチにプロキャリア初ダウンを喫する。一気に劣勢に立った王者だったが、会心の右ストレートが決まり逆に比嘉をダウンさせる。スタミナに定評のある堤が第10R以降も手を出し続け、第11Rに再度右ストレートをヒット。その後も連打を放つチャンピオンに比嘉もタイミング良くカウンターで左フックを返す壮絶な打ち合いを繰り広げた。

 12Rにわたる死闘を戦い抜いた堤と比嘉は試合を終えると友人の顔に戻り、互いの健闘をたたえ言葉を交わした。好ゲームを繰り広げた両者にはジャッジ3人から114-114で引き分けという判定が送られた。

 試合後に堤は「1R目から本気の比嘉大吾が伝わってきて緊張感のある試合で良かった。(比嘉へのコメントを求められ)大吾ありがとう、強かったよ」と拳を交えた友人への言葉を残した。

 プロ通算成績は、堤が15戦12勝(8KO)3分、比嘉が26戦21勝(19KO)3敗、2分となった。

取材・文●谷健生(THE DIGEST編集部)

【動画】“衝撃の第9R”...堤と比嘉が互いにダウンを取り合う
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