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格闘技・プロレス

あと1か月足らずで引退も…“女子プロレス界の横綱”里村明衣子が魅せた愛弟子とのド迫力の攻防! 期待高まる“史上最高の引退試合”

橋本宗洋

2025.04.01

引退間近の里村(左)が愛弟子の橋本とシングルマッチで激突。写真:橋本宗洋

引退間近の里村(左)が愛弟子の橋本とシングルマッチで激突。写真:橋本宗洋

 一般席に加えビジョン横の「見切れ席」も販売されるほどの大盛況だった。3月19日のセンダイガールズ(仙女)代々木第二体育館大会。その名の通り仙台を拠点とする団体が、東京のビッグマッチで3520人の観客を集めた。

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 これは最近の女子プロレスで言えばスターダム両国国技館大会(昨年12月)の4023人に次ぐ動員。新日本プロレスの旗揚げ記念日興行(大田区総合体育館)の3335人と同レベルだ。
 
 とりわけ注目されたのは、メインイベントのワールド選手権。里村明衣子vs橋本千紘の師弟対決だ。

 仙女の創設者でもある“女子プロレス界の横綱”里村は新人時代から脚光を浴び、常にトップ戦線で活躍。WWEとも契約した。

 そんな里村が今年4月29日の後楽園ホール大会での引退を発表。しかし選手育成、団体プロデュースにより注力するという次の目標のための引退で、45歳ながら衰えたところはまったくない。引退ロードの中で、むしろ調子が上がっているという。ついには仙女のシングル王座であるワールドシングルチャンピオンシップも獲得してみせた。

 そこに立ちはだかったのが愛弟子である橋本。最後になるであろう師匠とのシングルマッチに向け、橋本はこの1年間、封印してきた必殺技オブライト(ジャーマンスープレックス)を解禁すると宣言した。

 だが結果として、橋本はオブライトを出すことができなかった。勝って久々にシングルベルトを巻いたのだが、フィニッシュはパワーボム。やはりオブライトは警戒されていた。事前に解禁を宣言していたからなおさらだ。

「オブライトを出せなかったことは、これから一生、後悔が残ると思います」(橋本)

 一方で、この勝ち方は収穫でもあった。パワーボムはオブライトを封印していた期間に磨いた技の一つ。

「その結果が今日出たなと。他の技でも里村明衣子に勝てるんだぞって」

 実際、橋本が見せたパワーボムには充分すぎるほどの迫力、説得力があった。今では決して珍しくない技なのだが、つま先立ちになって高さをつけ、マットに叩きつける勢いも凄まじい。他にもラリアット、“バズ・ソイヤー”ことパワースラム、さらにはコブラツイストと、あらゆる技がキャッチフレーズ通り“怪物”級だった。
 
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