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「全然貢献できなかった」初出場“うたまさ”はFD6位。悔しさにじませ来季の成長誓う「もっとメンタルを強く技術力高めたい」【世界フィギュア国別対抗戦】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.04.18

“うたまさ”は初出場の国別対抗戦を感情豊かに滑り切った。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 世界トップ6か国によるフィギュアスケート最強国決定戦「世界国別対抗戦」は大会2日目を迎え、4月18日はアイスダンスフリーダンスが行なわれた。今季の世界選手権代表の"うたまさ"こと吉田唄菜、森田真沙也組は94.95点(6位)をマークし、7ポイントを獲得。63ポイントの日本は2位のまま、暫定首位・米国との差が9ポイント差に広がった。

 フリーダンスの直前に行なわれたペアショートで日本は三浦璃来/木原龍一組が自己ベストを更新する会心演技で首位発進。4ポイント差に肉薄していた。

 うたまさは、名作『ロミオとジュリエット』の曲に乗り表情豊かに滑走。前日は森田がリフトでバランスを崩し吉田を落として転倒する痛恨のミスが出て最下位に沈み、「罪悪感を感じる」と漏らすほど猛省した。しかしこの日、リベンジに燃えた森田はリフトの失敗はなく、悲劇的な結末を迎えるストーリーを結成2シーズン目の若きカップルは重厚に演じた。

 キス・アンド・クライでは今日試合がない坂本花織や千葉百音、直前までショートを戦い終えたばかりの三浦、木原らチームメイトたちがプログラムの物語を一部表現する一幕で盛り立てた。得点が発表されると、噛みしめるようにうなずいた2人。仲間の応援に支えられ、初出場の大会をうたまさは笑顔で終えた。

 演技後、吉田は「今回の国別対抗戦ではリズムダンスでミスをしてしまい、順位も最下位という結果で日本チームに全然貢献できなかった。もっとメンタルを強くしたり、技術力を高めてオリンピックまでに自分たちが成長して、少しでもチームに貢献できたり、いい演技をして次の選手にバトンを渡したい」と意気込み、日本が金メダルを目指す2026年ミラノ・コルティナ五輪団体戦の貢献を誓った。
 
◇世界フィギュア国別対抗戦 暫定順位(ペアSP、アイスダンスFD終了時点)
1位 アメリカ(72ポイント)
2位 日本(63ポイント)
3位 イタリア(51ポイント)
4位 フランス(49ポイント)
5位 カナダ(48ポイント)
6位 ジョージア(44ポイント)

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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