こうも見え方が違うのか、気合いの入り方が違うのか。そう感じさせるのがプロレスの団体対抗戦だ。団体の看板を背負い、個人の意地がむき出しになる。もちろんファンの声援も凄まじい。
【マリーゴールド旗揚げ戦 PHOTO】青野未来 vs 石川奈青の戦いをプレーバック!
現在、そんな“熱い対抗戦”を繰り広げているのがマーベラスとマリーゴールドだ。マリーゴールド代表のロッシー小川氏は元・全日本女子プロレスのスタッフ。長与千種とライオネス飛鳥のタッグ「クラッシュ・ギャルズ」のマネージャーを務め、後にスターダムを旗揚げした。
マーベラスのトップが長与であり、エースの彩羽匠はスターダム出身。そんな関係性の中で始まった闘いを、ロッシーは「昔ながらの対抗戦。単なる選手の貸し借りじゃない」と表現している。
対抗戦初戦はマリーゴールド、2戦目はマーベラスがそれぞれの興行で勝利。いずれもタッグマッチだった。3戦目の舞台は4.25マリーゴールド後楽園ホール大会。ここでは5vs5のシングル勝ち抜き戦が行なわれた。
勝ったのはマーベラス。彩羽を大将に据える盤石の布陣だった。対するマリーゴールドの大将は若手の後藤智香だ。健闘したものの実力差は明らかで、試合後の彩羽は「もっといい選手を当ててほしい。そうじゃないとやる意味がない」と苦言を呈している。
試合前のマーベラス勢は、彩羽を温存したまま勝つプランも立てていたそうだ。そうした精神的な揺さぶりのかけ合いも、対抗戦らしい緊張感を生む。逆に所属選手数で上回るマリーゴールド勢は、今回の5vs5マッチで後藤、瀬戸レア、田中きずなの若手たちに大きな経験を積ませることができた。
特に先鋒を志願し、2人抜きを成し遂げた田中は一躍、対抗戦の注目株になったと言えるだろう。「マリーゴールドがバカにされるのが許せない」と涙した田中。意地と負けん気が対抗戦で引き出されたのだ。
ただ、対抗戦は敵対心だけで成り立っているものでもない。団体同士が交わることで生まれる“再会”もあった。両軍の副将である青野未来と川畑梨瑚は、もともと同じアクトレスガールズ所属。川畑が退団して以降は道が分かれていたが、川畑がマーベラス、青野がマリーゴールドに入団し、対抗戦が始まったことで接点が生まれた。
実は川畑のデビュー戦の相手を務めたのが青野だった。青野がマリーゴールド所属になると、どちらも「いつか闘いたい」と語っている。今回は5vs5マッチで各試合10分一本勝負。あっという間の時間切れドローとなったが、迫力のある蹴り合いなどお互いの成長を確認する場にもなったようだ。
「(デビュー戦でも見せた)ムーンサルトプレスでどうしても勝ちたかった」と川畑。ムーンサルトを2連発で繰り出したが、2発目は自爆となった。
「マーベラスで長与さんに教わったことの一つが“デビュー戦の相手には一生、感謝しなさい”ということ。プロレスラーだから相手に勝つことが感謝、恩返しだと思ってます。必ずもう一度、シングルマッチをやりたい」
対抗戦の中ではなく、2人のストーリーとして闘いたかったという思いもないわけではないと川畑。だが同時に「対抗戦だからこそ描ける私たちのドラマもあるはず」と言う。“相思相愛”だからこそ負けたくないという意地も強くなるのではないか。両者が再びリングで向かい合う時を楽しみにしたい。
取材・文●橋本宗洋
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マーベラスのトップが長与であり、エースの彩羽匠はスターダム出身。そんな関係性の中で始まった闘いを、ロッシーは「昔ながらの対抗戦。単なる選手の貸し借りじゃない」と表現している。
対抗戦初戦はマリーゴールド、2戦目はマーベラスがそれぞれの興行で勝利。いずれもタッグマッチだった。3戦目の舞台は4.25マリーゴールド後楽園ホール大会。ここでは5vs5のシングル勝ち抜き戦が行なわれた。
勝ったのはマーベラス。彩羽を大将に据える盤石の布陣だった。対するマリーゴールドの大将は若手の後藤智香だ。健闘したものの実力差は明らかで、試合後の彩羽は「もっといい選手を当ててほしい。そうじゃないとやる意味がない」と苦言を呈している。
試合前のマーベラス勢は、彩羽を温存したまま勝つプランも立てていたそうだ。そうした精神的な揺さぶりのかけ合いも、対抗戦らしい緊張感を生む。逆に所属選手数で上回るマリーゴールド勢は、今回の5vs5マッチで後藤、瀬戸レア、田中きずなの若手たちに大きな経験を積ませることができた。
特に先鋒を志願し、2人抜きを成し遂げた田中は一躍、対抗戦の注目株になったと言えるだろう。「マリーゴールドがバカにされるのが許せない」と涙した田中。意地と負けん気が対抗戦で引き出されたのだ。
ただ、対抗戦は敵対心だけで成り立っているものでもない。団体同士が交わることで生まれる“再会”もあった。両軍の副将である青野未来と川畑梨瑚は、もともと同じアクトレスガールズ所属。川畑が退団して以降は道が分かれていたが、川畑がマーベラス、青野がマリーゴールドに入団し、対抗戦が始まったことで接点が生まれた。
実は川畑のデビュー戦の相手を務めたのが青野だった。青野がマリーゴールド所属になると、どちらも「いつか闘いたい」と語っている。今回は5vs5マッチで各試合10分一本勝負。あっという間の時間切れドローとなったが、迫力のある蹴り合いなどお互いの成長を確認する場にもなったようだ。
「(デビュー戦でも見せた)ムーンサルトプレスでどうしても勝ちたかった」と川畑。ムーンサルトを2連発で繰り出したが、2発目は自爆となった。
「マーベラスで長与さんに教わったことの一つが“デビュー戦の相手には一生、感謝しなさい”ということ。プロレスラーだから相手に勝つことが感謝、恩返しだと思ってます。必ずもう一度、シングルマッチをやりたい」
対抗戦の中ではなく、2人のストーリーとして闘いたかったという思いもないわけではないと川畑。だが同時に「対抗戦だからこそ描ける私たちのドラマもあるはず」と言う。“相思相愛”だからこそ負けたくないという意地も強くなるのではないか。両者が再びリングで向かい合う時を楽しみにしたい。
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