格闘技・プロレス

「下馬評は何だったのか」井上尚弥を跪かせた「最強の挑戦者」に称賛止まず 試合後には“王者へのリスペクト”見せる場面も「誠実で本当に良いボクサー」

THE DIGEST編集部

2025.05.05

井上(右)の健闘を称えたカルデナス(左)。(C) Getty Images

 プロボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)は現地5月4日、米ラスベガスのTモバイル・アリーナでWBA世界同級1位のラモン・カルデナス(米国)とのタイトルマッチに8回TKO勝利。4度目の防衛を果たし、通算成績を30戦30勝27KOに伸ばした。

 一方で敗れたカルデナスの思わぬ善戦とスポーツマンシップに日本のファンから好意的な反応があった。

【動画】井上尚弥がまさかのダウン! カルデナスの左フックがヒット
 2回、カルデナスは右ストレートを井上にヒットさせるなど攻勢に出ると、井上が前に出たところでカウンターの左フックを叩き込み、モンスターからキャリア2度目のダウンを奪う。

 優勢に立ったカルデナスはさらに3回も左フックなどを積極的に繰り出し井上を攻め立てる。その後もカウンターや左フックを狙っていたカルデナス。しかし持ち直した王者に徐々にペースを掴まれ、7回にダウンを奪い返される。そして8回序盤から井上の波状攻撃の前にロープに退き、防戦一方になっているところでレフェリーストップがかかりTKO負けとなった。

 戦前のオッズでは井上が「-10000(1.01倍)」に対し、「+1700(18倍)」と圧倒的不利を予想されていたカルデナスの予想外の強さにSNSでは日本のファンから驚きと称賛の声が上がった。

「下馬評は何だったのかというほどカルデナスが強くて、井上尚弥の試合では一番興奮した」
「カルデナスが勇敢でタフだった」
「負けてなお、名を揚げたな」
「最強の挑戦者だったんじゃないの」
「井上選手が返上した後の有力なチャンピオン候補なのでは」

 さらに注目が集まったのはカルデナスの試合後の振る舞い。レフェリーストップがかかった直後には首を振りながら不満を示していたものの、その後井上のもとに歩み寄り、抱擁を交わして健闘を称えた。この姿に日本のファンからは以下のようなコメントが寄せられた。

「ラウンド間とか試合後の振る舞いだけ見てもめっちゃ好感持てた」
「レフェリーストップのタイミングが不服そうだったけど試合直後に駆け寄って井上尚弥を讃えるカルデナス。試合前から試合後まで誠実で本当に良いボクサー」
「一番イイやつで一番強い相手だったな。カルデナスが一番モヤモヤしてるはずなのに、試合後の対応が素晴らしかった」
「試合後はノーサイド。素敵...」

 勝利した井上も、自身を跪かせた挑戦者に「非常にタフな相手。ボクシングはそんなに甘くないものだと痛感した」と称賛を送った。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】計量を終えた井上とカルデナスが"にらみ合い" 
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