プロボクシングの元４階級制覇王者・井岡一翔が５月11日、東京・大田区総合体育館でWBA世界スーパーフライ級王者フェルナンド・マルティネス（アルゼンチン）との再戦で、判定負け（110-117、112-115、113-114）を喫した。両者の死闘に称賛の声が集まった一方、試合終了のゴングと同時に起きた一部観客の“暴挙”が波紋を呼んでいる。
【動画】客席からビールの空き缶が投げ込まれた実際の映像（20秒～）

　ポイントで劣勢だった井岡が10回に右ストレートからの左フックでダウンを奪うなど、両者の激闘は最終12ラウンドまで続いた。そして、試合終了のゴングが鳴った直後だった。突然、観客席からビールの空き缶がリングに投げ込まれた。幸い両者に被弾しなかったものの、一歩間違えれば事故につながりかねない危ない場面だった。

　このシーンには、ABEMAで解説を務めていた元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志氏が「おい誰だよ！今の！」と声を荒げた。「後ろからですか？ 向こうから？」と困惑しつつ、「ふざけんなよ！マジで。この野郎」と激怒した。
  　内山氏は試合後、自身のYouTubeチャンネルを更新し、試合終了後に観客席からビール缶が投げ込まれた場面について厳しく追及している。「最後、本当にバーンと缶ビールが僕らの解説席まで飛んできて、俺にもビールがかかった。誰ですかね、本当にふざけてますよね」と怒りが収まらない様子で、「投げた奴を誰か特定してほしいですね。出禁にしないと！」と訴えた。

　同氏は「後半は本当にどっちが倒れるんだという感じだった。（10回は）井岡の根性を見ましたよ。途中ガードを落としてノーガード状態で打ち合いをしていたので、いつもは見ない光景だった」と話し、井岡の執念を感じたと称えた。手に汗握る激闘だっただけに、最後の最後で水を差された。「こんな奴が未だにいるんだって...酒投げてくる奴」と呆れており、「（目とか）当たったら本当に大変ですよ」と危険な行為だったと、元世界王者は改めて強調した。

構成●THE DIGEST編集部

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