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ファンも仲間も虜にする! リーチ マイケル主将のお茶目な素顔と熱きリーダーシップ【BL東京連覇の舞台裏】

向風見也

2025.06.02

リーグワン連覇を達成したBL東京。リーチ主将がカップを掲げる。(C) Getty Images

リーグワン連覇を達成したBL東京。リーチ主将がカップを掲げる。(C) Getty Images

 また「体幹をキメ」た。

 2025年6月1日の東京は国立競技場で、東芝ブレイブルーパス東京のリーチ マイケル主将のあたりに輪ができた。

【動画】白熱の攻防! リーグワンプレーオフ決勝ハイライト
 この午後出たのは国内リーグワンのプレーオフ決勝。クボタスピアーズ船橋・東京ベイを辛くも下し、発足4シーズン目にして初の連覇を達成していた。

 ほくそ笑んだのは胴上げの時間だ。手前側に大柄な選手を固め、身体を真っすぐ棒のようにして宙に舞う。くるりと反転する。
 
 昨季、旧トップリーグ時代以来となる14年ぶりの日本一を達成した際も、同じような奇怪なフォームで飛んでいた。当時は「体幹をキメました」とおどけ、今回はこう微笑んだ。

「…次はまじめにやりたいです」

 身長189センチ・体重113キロの36歳。日本代表としてワールドカップに4度出場のバックローは、この日もハードに戦った。

 戦前のマインドセットは「しつこく刺さる」。中盤の防御を引き締めるプランに倣い、タックルまたタックル。18―6とわずかなリードで迎えた後半26分には、自陣ゴール前右で強靭な走者の足を刈った。味方のスティールを促した。

 船頭役らしかったのは37分だ。

 右手を骨折しながらファンタジスタ然としていた味方の司令塔、リッチー・モウンガのキックが逸れ、自陣でピンチを迎えた。折しもスコアは18―13と迫られていて、逆転のリスクを背負っていた。

 ここでリーチは固い円陣を作り、仲間の踏ん張りを促したのだ。チームメイトによれば、内容はこの調子だった。

「ペナルティーを減らそう。いつも通り、自分たちらしくやろう」

 その延長線上にファニーなラストシーンを演じ、その後の会見では「勝った瞬間は、ほっとしました。(連覇への)プレッシャーが凄くて…」。勤勉でスマートで、何より大らかなこの人は、素朴で素直なクラブの象徴だった。

 15歳でニュージーランドから来日したリーチは、殊勲のモウンガ曰く「東芝の全ての外国人選手の面倒を見てくれている。日本での生活をすごくやりやすくしてくれていた」。来日したての大物選手が自宅とグラウンドの往復にバスを使っていると知れば、「自転車で来られる」と耳打ちした。なじみの定食屋に連れ、裏メニューを紹介するのも忘れない。

 国籍を問わず、リーチは仲間同士の結束を重んじる。ゲーム直後などのオフには、時に似たポジション同士で、時に怪我人だけを集めてと、様々なシチュエーションの食事会を開いてきた。
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