バレーボール男子日本代表は６月５日、都内で記者会見を行なった。2024-25シーズンをフランスのパリ・バレーで過ごした若き新星、高橋慶帆（法政大）が初めての海外挑戦で得た学びを明かした。
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　2024年９月にフランス１部リーグの強豪パリ・バレーへ移籍した高橋。プロキャリア初の海外挑戦となったが、そのスタートは決して順風満帆ではなかった。日本を出発する直前、腰を痛めるというアクシデントに見舞われていたのだ。

「９月に入ってすぐに腰を痛めてしまって...。フランスにいくことはもう決まっていたので一度現地へ行き、そのあと大学の授業があったので２週間ほど日本に戻った。その後、またフランスに戻る予定ではあったが、もうその時には腰が痛くて」

　安静にしていれば痛みは和らいだが、プレーをすると再発。医師の診断を受けると、「しばらくバレーボールはできない」と告げられた。11月に入ってからようやくリハビリを開始し、12月に再びパリへ。そこでも身体のケアを優先することになった高橋は、「12月末に１度、試合に出たくらいだったかな」と苦戦した日々を振り返った。

　チームへの合流は遅れたものの、確かな収穫もあった。
  「まず、高いブロックと対峙できる環境として、日本人がいないなかでプレーできたのは、すごく大きな収穫だった。代表として戦うのは世界の相手なので、その高いブロックに対しての打ち方や、点の取り方っていうのはリーグを通して学べた」

　言語の壁にもぶつかった。「（病院で）言葉がなかなか通じなかったり、コミュニケーションが取りづらかった」と話す21歳は、だからこそセルフケアの重要性を強く感じたという。「ストレッチ、マッサージ器具の活用、リハビリ運動をしながら、自分のコンディションが上がるよう色々と工夫するようになった」と自分と向き合う時間を増やしていった。

　すでにリハビリは終了し、現在は「万全」とまでは言えないが、「安定してきている」状態。フランスでの活動や困難を乗り越えた経験は、今後代表でも必ず生きてくるだろう。

取材・文●大田更紗（THE DIGEST編集部）

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